3.闇夜に舞う赤への応援コメント
"いつもなら賑やかさに紛れてしまうはずなのに、今のセシリアにとってはそのすべてが不吉な前兆のように思えた。刻々と迫る危険を告げる警鐘のように、一つ一つの音が耳に突き刺さる"
事象に意味の付与が行えていて良いです。これが、不穏や展開の不吉を起こす時、必ずその描写が繰り返されると物語に深みを出せます。最近の作品を例に出すと、『タコピーの原罪』のアニメにおいて、6話、星が登場人物たちの問題解決の大きなヒントと感情の表しの二つの意味が付与されています。漫画にはなかったので、アニメ制作側の技術でしょう。ぜひ真似してみてください。
"貴族の令嬢であるセシリアは、今までそんな門の厳重さを気にしたことはなかった"
これが具体的な言葉であると私は好きです。たとえば、""手数に見えていた兵の配置が、今では恐ろしく効率的に見える""
などです。
"緊張で汗ばむ手のひらが、スカートの裾を強く握りしめる"
具体的であるのが良いです。もっと増やしてきましょう。
"心臓が喉元まで跳ね上がる。 血の気が引く感覚と共に"
同じく
"鍛え上げられた者特有の鋭い気配。硬質な鎧の音と、規律正しい足並み"
同じく。しかし特に良いです
"肺が軋み、喉の奥が焼け付く。口の中には鉄の味が充満している"
大変良いです
2. 月が隠れた日への応援コメント
"風が頬を撫でるたびに上着の襟を引き寄せた"
"白髪の混じった髪を固く結い上げた"
具体的で良いです。
"いきなり兄が立ち上がった。椅子が不快な音を立てて後ろに倒れる"
サブによって主題を照らす、大変良いです。兄の、シナリオ上の逆転作用に関しては、実際によく使われるものですが、基礎的という点でしっかり行えていて良いです。
私は普段、シナリオよりもそれを引き立てるためのレトリック、構図、構造、人の心の描き方に注視しがちです。なぜなら、物語とは共感できるように、そして一言でわかりやすく要約できるものが良い物語であり、王道と呼ばれるからです。そのため、人の数だけ違いが現れるレトリックと表現、対比、作り手の意図に着目するのですが……今回は、シナリオの部分が建築物のようにしっかりと組み立てられていると感じております。
カクヨムで200作以上見て来ていますが、このシナリオ構成の安定感は初めてです。確かな経験と実力がうかがえます。
普段からこのようなことに携わっているのでしょうか。たとえば、人に何か指導するような、コンサル的なものです。
作者からの返信
今回も丁寧な批評ありがとうございます!
“風が頬を〜”
“白髪の混じった髪を〜”
こうした描写に目を留めていただけて、とても嬉しかったです。
場面の空気感や人物の印象が伝わるように意識していたので、しっかり届いていたんだなと安心しました。
〝いきなり兄が〜
サブによって主題を照らす、大変良いです。〟
このあたり、実は理論的に意識していたわけではなかったので驚きました。
むしろ私は感覚寄りで、これまで本を読む中で自然と身についた「こういうときは、こう動かすと自然かも?」という感覚に頼っている部分が大きいんです。
それでもこのように言語化して評価いただけたことが、とても嬉しく、自信にもなりました。
シナリオ構成についても思いがけないお言葉をいただき、驚きましたがすごく励みになりました!
実は私普段はまったくの素人でして、小説を書くのも趣味の範囲なんです。ただ、読むのも考察するのも昔から好きで、「この場面でこのキャラがどう動くか、どんな感情を抱くか」といった整合性を大切にしたい気持ちは強いかもしれません。
長く続く作品の設定矛盾とかも気にしちゃうタイプですし……。
まだ学生で、こうした場で作品を出すのも初めてに近いのですが、だからこそ構成や流れだけは何度も推敲を重ねました。
その分、語彙や表現力の面ではまだまだ力不足を痛感することも多く……今後の課題ですね。
〝普段から人に指導するようなコンサル的なことをされているのか?〟
そんなふうに見ていただけたこと自体が光栄です……!
でも本当にただの物語好きで、人に教えるような立場にはまったくありません。なので今回こうしてコメントをいただけたことが、何より学びになります。
改めて、素敵な批評を本当にありがとうございました!
7.夜を渡る者たちへの応援コメント
企画から参りました。
川を渡るシークエンスに、状況説明と心理描写を無理なく織り込まれているのが見事でした。
セシリアの疑念と、言葉にならない感情を飲み込む静かな葛藤。それに対するルークの控えめな優しさと、旅の現実の厳しさ。
一つひとつが抑制の効いた筆致で綴られていて、とても読み応えのある逃避行の章でした。
続きも楽しみにしております。
作者からの返信
企画参加ありがとうございます!
私の小説より悠木倫さんのコメントの方が素晴らしい文章なので恐縮ですが、お褒め頂きとても嬉しいです!
現地で生きてる彼ら彼女らの視線で書きたいので、出来るだけ説明くさい地の文にしないこと、は特に気にかけていた所なので、そう言って頂けて安心致しました。
セシリアたちの逃避行をこれからも見守って頂けたら嬉しいです♡
お時間は頂きますが、後ほど悠木倫さんのお話にもお伺いさせて頂きますね!
1.罪なき証人への応援コメント
手に汗握る展開に、思わず私も息を飲んでしまいました。
情景が分かりやすく丁寧に描かれているので、一瞬で物語に引き込まれてしまいました。
見てはいけない現場を目撃して、これからセシリアはどうなってしまうのか……
なぜ聖女は殺害されてしまったのか、そしてその犯人は誰なのか。
続きがとても楽しみです。
※企画から参りました※
作者からの返信
企画参加ありがとうございます!
そして、近況ノートの方も返信致しましたので、後ほどご確認頂ければ幸いです!
近況ノートだと返信欄が無いので通知が行くのか分からず……笑
そしてコメントありがとうございます。
情景がわかりやすいと言って頂いて、そこは私なりに工夫していたところですので、とっても嬉しいです!
これからも精進して参ります……!
1.罪なき証人への応援コメント
"思わず漏れた言葉に、セシリアは自分の不用心さを心の中で咎めた"
男性が、女性向けに書こうとしていてなかなか描かれない心の動きです。私の好みにすぎませんが、こうした"いくつかあった選択"の結果とあったかもしれない結果があるだけで、物語に深みを感じられます。
" 「あぁ。本日中に渡さなければならないのだが、今日の忙しさですっかり、な。今は聖女様も祈りの時間だろうし、まだ大丈夫なはずだ」
「……かしこまりました」
「届けたらそのまま帰宅してかまわない」
「ありがとうございます」"
台詞が連続させても作品のリズムが崩れない構造であり、良いです。これらの台詞では当てはまりませんが、しかし、ここから構造の問題点に踏み込みます。より物語に深みを出したい場合、特に二言以上ある場合は台詞を細かくして人物に心を表す動きがあると尚良いです。
『「あぁ。本日中に渡さなければならないのだが」
室長はうつむいて、眉間を指で摘む。
「今日の忙しさですっかり、な。今は聖女様も祈りの時間だろうし」
眉間から手を離し、時計を見上げる。
「まだ大丈夫なはずだ」
セシリアは固く目を閉じて頷く。
「……かしこまりました」
「届けたらそのまま帰宅してかまわない」
「ありがとうございます」』
という具合です。映像的な強さが変化していることに気づくでしょう。そのぶん文字が増えるので、目的に応じて効果的に使う必要があります。
"セシリアはため息を飲み込んで書類を受け取った"
という構造のシーンを増やすということです。
"王宮の聖堂は国教の総本山ではないものの、国内の宗教的な儀式や重要な会合の場にもなっている。そのため必然的に文書のやり取りも頻繁にあり、こういったお使いはセシリアにとってよくあることだ。とはいえ何もこのタイミングじゃなくても、と思わずにはいられなかった。"
ラノベ的であり、その評価軸ではかなり良いです。おそらく、設定から作品の深さを感じる読者には効果的です。ただ文学好きな私は、それを語り(tell)ではなく示す(show)ことで物語を楽しみたい読者であります。最近のガンダムらここがうまいです。参考になるので見てみてください。
"すっかり夜は更け、王宮の回廊は静寂に包まれている。薄く曇った空がより気分を憂鬱にさせるようだった"
天気と心、それがラノベらしい文字で表されており、作品に深みを与えており良いです。私の好みに寄せてくださるなら、どう静寂なのか、何かにたとえて、どう気分を憂鬱にさせるのか、そもそも、語りを使わず示す、人物の動きだけで憂鬱だと読者に感じさせてください。具体的に、薄く曇った雲を眺めさせて深いため息を吐かせる、などです。
"司祭側もこの書類を待っていたらしく、セシリアへの感謝の言葉と共に受け取られた"
この省き方は大変よいです。読者の意識コントロール、物語のコントロールができています。
"「なぜ……」聖女の掠れた声が響く"
演出的ですね。説明的であるということです。魅せ場は、語り(tell)を削ぎ落としていきたいです。すると今度は一定の読者がついて来れなくなるので、狙う読者層に応じて使い分けると良いでしょう。
"男を見失ったセシリアは、その場で動けずにいた"
大変良いです。上述したshowが行えています。人の心をリアルに表す、という点でも大変良いです。
"(逃げなきゃ!)(助かった……?)"
私の好みだと、ない方が好きです。これが、人物の動きによって代替するとより没入感が増すでしょう。
"頭では「逃げろ」と命令しているのに、足は地面に根を張ったかのように動かない。
一歩、また一歩。近づいてくる足音が、彼女の心臓と同じリズムで響く"
具体的なので、大変良いです。〜のように、という文法を使うと、自然と副詞と形容詞を排除できるので、具体的で印象深く描くことができます。
作者からの返信
まずは、丁寧な批評ありがとうございます!
〝思わず漏れた言葉に……〟
ここはあまり意識して書いたところではなかったので、女性だから無意識に描けた、というご指摘にはっとしました。
深みを感じていただけたとのこと、嬉しいです。
その次のピックされた場面。
確かに動きを入れるだけで映像の解像度が一気に上がったのが分かりました。
上手く流すところと、強調してイメージして貰いたいところ、上手く使い分けるのが鍵ですね。
〝王宮の聖堂は……〟
ここは、私自身かなり悩んだところでもあります。この話の中でも、とりわけ説明的だなとは自分でも感じていて。
キャラクター達がその時その場で生きているように描きたいのですが、そこと世界観や設定の説明との兼ね合いが、まだ未熟だと痛感しています。
ガンダム、全然見た事ないのですが、この機会に触れてみようと思います!
〝すっかり夜は更け……〟
ここは、自分で書いていてどこか陳腐だなとは思っていたので、“Showが足りていない”というアドバイスにすごく納得しました。
〝司祭側も……〟
この文、初めはちゃんとやり取りとかも書いていたのですが、話の軸とズレると思ってバッサリカットした経緯があり、そこを褒めていただけたのはとても嬉しかったですし、安心しました!
最後のピック場面について、
()で心情を入れるのも、ラノベ的なTell だと自覚はしており……。
全体的にShowが中途半端だったかもと気付かされました。
逆に、Showができていると仰っていただいた箇所を今後の糧にしていきたいです。
まだたった1話批評頂けただけなのに、大変濃いフィードバックで本当に感謝しております。
自分では無意識な部分や、逆に悩んだ部分まで丁寧に拾っていただき、勉強になりました。
最後にもしよろしければお聞きしたいのですが、
セシリアという人物はどのような印象でしたか?
お教え頂けたら嬉しいです!
頂いた批評への返信はこのような形で問題無いでしょうか?
宜しければ、他の話も読んで頂ければ幸いです。
2. 月が隠れた日への応援コメント
企画から来ました!
まずタイトルに惹かれ、あらすじに惹かれ、最後に続きが気になる物語に目が離せなくなりました!
異世界ファンタジーのサスペン小説って珍しいですが、すごく面白いです!
セシリアの家族もあまり良い人ではないのかと思いきや、侍女のエリスとお母様の心遣いには、ちょっと目頭が熱くなりました。
お母様は思うところがあるようですが、エリスが危険を犯してまで、セシリアを助けてくれたのは、本当に感動しました!
続きも楽しみにしています!
作者からの返信
まずは拙作を読んでくださりありがとうございます!!
タイあらから惹かれただなんて、とっても嬉しいお言葉です……!こちらこそメロンクリームソーダ様の作品にタイあらで惹かれていたので!!
カクヨムでこういう作風はどうなのか、と自分でも思いつつ投稿したので面白いと言ってくださって安心しました笑
これからの展開でがっかりさせないよう精進していきますので、今度ともよろしくお願いします!
3.闇夜に舞う赤への応援コメント
企画より参りました。
「真面目な下級文官」という等身大の主人公が、国家規模の陰謀に巻き込まれる緩急の差がよいですね。聖堂の静寂から一転、鮮血が舞う暗殺シーンの「音の消える感覚」の表現も好きです。冷淡な家族に見捨てられ、孤立無援で夜の王都を駆けるセシリアの絶望に、一刻も早く「救済」を求めたくなる没入感を感じました。
「目撃→冤罪→逃亡→謎の男との遭遇」と、引きが非常に強いです。
気になる点
セシリアの「銀髪」がバレるきっかけが鮮やかですが、逃亡中にもう一段階、文官らしい知略による回避(例:地図の知識を使って騎士を袋小路へ誘導する等)があると、彼女のキャラ立ちが良くなると思います
あくまでわたしの感想です
参考程度に