UNCHAIN-縛られない二人-

久米鱈 鯛子

プロローグ



 ───さざ波の様な音が聞こえる中で、押し寄せる昂ぶりが私を支配する。目の前にそびえる美しい頂を撫でた時、私は只一匹の獣と化していた。


「ど、ドネさん!ダメ、ですっ……やっぱり私、そんなっ」


「ふふっ……可愛いね、セシルちゃん♪大丈夫、お姉さんに全部任せて?」


 私がベッドの上に押し倒した少女が、あられもない姿を晒している。上着を剥いで、瑞々しい肌を露出して、ついでに甘い音を奏でながら。

 そんな彼女を見て辛抱ならなくなった私は、軽く手を添えた柔らかい山の上でその突起を軽く弾いてみせた。


「あっ…♡」


「んふっ、いま可愛い声が出たね。いいよ、そのまま我慢しなくていいから」


 少しの刺激で思わず声を漏らしてしまう小さなお嬢様。きっとこういうことに慣れていなくて、全てが初めての体験なのだろう。


 でも、安心してほしい、私はそういう女の子の扱いに長けている。優しくできるし、きっと天にも昇る気持ちになれるだろう。……それに、何より私は彼女の様な初心な生娘が大好物なのだ。


「――さて……上ばっかりじゃ寂しいよね?後ろもつかえてるわけだし、早速下の方も拝見しよっかなぁ~♪」


「ちょっ!ちょっとドネさんっ?!さ、流石にそこはっ……!!」


「あ~、隠さないでよ。これからドネちゃんが目一杯可愛がってあげる”口”なんだからさ♡」


 頂からお腹を伝って、下腹部へと私は手を滑らせる。その先にはスカートに隠れた乙女の領域があって、更に奥地が私の目的とするところ。恥ずかし気に閉じようとする彼女の足を無理矢理、されど優しく開いて私は遂に辿り着く。


 ──だが、そこで僅かな邪魔が入った。


「……言い方、キモ。……ちゃんとあたしにも残しといてよ」


「はぁ?うっさ。今ドネちゃんが楽しんでるの見えない?わかってっから、黙って待ってな。アリスはさっきじゃんけんして私に負けたんだから、この次に決まってっしょ」


「……はぁー……あんとき、チョキ出してればなぁ……」


 お楽しみ中の私と彼女の間に、割って入る気怠げでダウナーな声が一つ。ベッドで絡み合う私達の横で、椅子に座り煙を吹かしているそいつ。

 臭いっての、雰囲気ぶち壊しじゃん。


「あ、あの……ドネ、さん……」


「……あぁ、ごめんねセシルちゃん♪ちゃんと相手してあげるから、そんな寂しそうな声出さないで~?」


「あっ……いや、別にそういうわけじゃ……」


 他に気を取られた私は、再び彼女を見据えて構わず手を動かす。目の前の娘の大切な部分に触れて、私はこれでもかと彼女の蜜を感じた。甘い蕩けるような声が私を喜ばせ、自分の中に眠る獣を呼び覚ます。



 ――――あぁ、やっぱり……女の子って最っ高。

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