僕が彼女を殺し続ける訳
猫神父
僕が彼女を殺し続ける訳
愛し合った後に本気で殺し合った。
僕は仲間を引き連れて彼女1人を何度も殺した。
多様な武器を駆使した。
彼女は諦めることなく何度も立ち向かってきた。
何度目か分からない。
彼女を殺して、また殺そうと武器の支度をしていた。
彼女が攻めて来ない。
待ち伏せしていると思った僕は武器を構えながら慎重に出た。
彼女はいなかった。
僕は武器を降ろして彼女を探した。
見つけた。
強靭で4人で殺そうとしても負けることも何度かあった。
精神力、身体能力共に強すぎた彼女が座り込んで泣いていた。
僕は隣に座って彼女を抱き締めた。
彼女も僕のことを抱き締めた。
「帰りに、家寄ってよ。」
彼女は頷いた。
僕は彼女の頭を撫で続けた。
武器を持った3人がその光景を見て武器を降ろした。
3人は笑っていた。
本気で殺し合った僕達は、闘いの果てにまた本気で愛し合った。
何故、闘っていたのか僕には分からない。
きっと彼女にも分からない。
負けたくなかったから。
そんな子供みたいな理由かもしれない。
意義があり僕達の美学に基づいた得る為の闘いだったのかもしれない。
何でも良かった。
僕は立ち上がり、彼女の手を取って、帰路へと歩き始めた。
その手に武器は無い。
僕達はまた闘いを始めるかもしれない。
その度、愛し合えば良い。
何度殺しても、何度も愛し合えば良い。
僕が彼女を殺し続ける訳 猫神父 @nyanx
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