第39話 天照大神・ノストラダムスの予言
【天照大神にあった少年】
――あのことを話そうと思う。
自分の体験ではないので随分迷ったが、やはり、天照大神の神霊の真実に迫るには一番良いと思った。
――少年から聞いた話である。
少年の見た夢は不思議だった。
夢は荒唐無稽な夢が多いが――中には異次元世界で遊んでいるような――鮮明画像の夢を見ることもある。それらは白日夢とか明晰夢などとも呼ばれる。
俺の体験も夢だとすればそちらに近い。
――少年がいたのは、平安時代の貴族の寝殿のようなところらしい。
寝殿造りは一面板張りで、寝所などの重要な部分にだけ畳をしいてある。
畳かそこだけ一段上がった造りになっているのか、それは霊界様式なのであろうが――御簾が掛けられ周囲をグルリと帳が張ってあるようなところであろうか?
少年の前には、十二単を着た高貴な女性が立っており、その女性が語気強く、何かを叫んでいた。
周りの侍女たちは主人を何とかして止めようと、必死で取りすがっており、騒然とした雰囲気であった。
高貴な女性はなおも――、
『離しやれ――!』などと――抑えようとする侍女たちを振り切っている。
その女性はというと、平安時代の貴族の女性そのままの姿であったという。
咲夜姫と同じく十二単を着て、非常に髪の長い人であったが、凛とした威厳があり、近づきがたい気品を感じさせるものがあった。
やがて少年は外に出ていた。
少年の前方にはその女性が佇んでいた。
見上げると、燦々と輝く太陽があった。
不思議なことにその太陽は――真夏の太陽のように光り輝いているのだがまったく眩しくなく――少年は目を細めることなく見つめることが出来た。
その女性は太陽を見上げ、ただただ涙を流していたという。
そして少年も――なぜか後から後から溢れ出てくる涙を止めることが出来なかった。
するとその時――太陽の中から、光の柱が降りて来て、それが「仏」の顔に変わった。
少年の話によると、その顔はまさしく〈ブッダ〉の顔であったという。
奈良の大仏の顔そのものだったらしい。
少年は〈ブッダ〉の顔だといっているが、正確に言えば、この場合〈大日如来〉であろう。
天照大神――大日如来――太陽神――みな似通った、他宗教での表現の仕方である。
【神と仏とは?】
神学論争で甚だ恐縮だが――、
俺の持論として言うと――多くの宗教のなかで神という存在を現す言い方として様々にあるが――霊的に考えれば同じ――ということである。
日本の中でさえ――神道と仏教の対立もあるし(昔は神仏混淆で対立はなかった)、キリスト・イスラム・ヒンズーなどみな主張がちがっている。
信じる神もちがう。
だが――俺はみな同じだと思っている。
――地上では宗教対立と民族紛争で殺し合いになったりするが――あんがい天国(俺の旅した異次元世界)では――、
キリスト「すんませんね。いつもご迷惑おかけして……」
モハメッド「いえいえ――お互い様ですから――こちらこそ」
ブッダ「まったく人間さんたちは愚かですねえ……」
日本の神さま「そうですね。うちらは所帯が多いんで大変なんですよ」
などと井戸端会議でもしているかも知れない。
異次元世界で多くの霊たちと交わった俺としては――一神教はどうしても認められない。
こうして異次元世界を旅して思うことは――地球上には掃いて捨てるほどの神さまがいるというの――霊界に居るのはただ膨大な数の霊魂だけと言うことである。
これら霊魂たち(人間も含めて)のちがいは――霊力の違いだけだとおもう。
基本的に霊魂は〈球形〉らしいが――さまざまな形に変化できるようだ。
基本球形だが――必要に応じて人形とか様々に変化するらしい。
さまざまな霊体があるが――能力の高さとか力関係によって――違いが生じるのではないだろうか?
〈ゴーストラッシュ〉は終わりを告げた。
――この終幕はたぶん一時的なものであろう。
R界の考え方次第では――無限の可能性を秘めている。
俺の体験は異次元世界の人たちとの交際が、大きな部分を占めている。
さまざまな霊たちとの出会い――それはおそらくこの先まだまだ続くであろう。
――驚くべきことに、この半年の間に出会った霊界の人の数は、現実の中で会う人の数よりも圧倒的に多いということだった。
現実の世界で、日常交際っている人たちは――妻子――親兄弟――職場関係など全部ふくめても大した数にはならない。
ところが俺と直接話したり凹凸をしたり――数々のイベントの中で――俺という異邦人に対して友好的に接してくれた人々の数は――現実のそれを遥かに上回っている。
しかも、一日せいぜい数十分の体験のなかで――それも毎日見るわけではない。
まったく不思議な現象である。
ところで――ひとつ気になることがあるのだが……。
【東方より聖なる〈法〉が現れ……】
ノストラダムスの予言に――、
〈東方より聖なる『法』が現れ……人類を救う〉 という一節がある。
俺の知っている宗教団体にそのような団体がある。
おそらく知名度はほとんどないと思う。
彼らはいつも手のひらで挟む大きさの布製の〈護符〉を身につけている。
その〈護符〉を彼らは――〈法体〉と呼び、霊の意思を伺うために使っている。
実際――それによって自動書記のようなことが出来るのである。
そして彼らは常々それを――〈法〉と呼んでいる。
それらには超自然な力が働いている――といい――もちろん俺にはその力が何なのか――どのように働くかはわからない。
しかし、異次元の力を手に入れたのは間違いなく――異次元の者たちを味方につければ凄く大きな力となるだろう。
もしそれが――霊界と直結するというのなら――凄いことではないだろうか?
ノストラダムスの予言がいうところの――東方の聖なる〈法〉――がそれなのではないだろうか?――そう思う次第である。
二〇二五年――現時点において――ウクライナ戦争は止まらず――アメリカもトランプ政権によっておかしくなり始めている。
印パ戦争が始まり――そのあたりがどうなるか雲行きが怪しい。
北朝鮮もかなり危うい存在といえる。
――もう、世界大戦一歩手前なのである。
大規模戦争が一瞬にして始まるというより――戦国時代のように――群雄割拠して勢力を広げ合うという図式になるのだろうか?
昔はアメリカが〈室町幕府〉の役割をしていたが――どうやらお金が底をついてきたようで――世界の憲兵ではなくなっている。
――日本国内はどうか?――
いたるところで悲惨な事件が多発し――日本人が平気で人を殺すことに躊躇〈ちゅうちょ〉しない。
外国人旅行者・労働者などを際限なく入れたは良いが――様々な犯罪・外国人ドライバーの事故――など、末期症状に近い状態となっている。
政府と多くの政治家たちはまったく当てにならない。
なにしろ――このまま外国人の数が増えたらどうなるだろうか?
ふつうに考えて――有能な指導者が現れなければ――日本は滅亡するだろう。
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