わたしがわたしであるための。
朧
第1話
醒めめながら眠り 眠りながら醒め
泣きながら笑い 笑いながら泣き
信じながら疑い 疑いながら信じる
誰の言葉か忘れた
反語 二律背反 矛盾 混沌、
真逆の事象や情念
相反する心の矢印は稀有ではなく
およそ
人たる生において
いや
私という人間の半生において
常に足掻き葛藤し 模索の果て
自問自答すれど
確固たる答などありようもないのだ
私が私であるための、という大仰なタイトル
自嘲するが きわめて必死なる真摯な願いである
限られた人生のとき
私という個体の光も闇も
均等に心地よく色合わさる事はなく
生きながら死ぬ
死につつ生きるが如き
残酷な神
絶望に支配される時を越え
未練たらしくといえばいいのか、
したたかといえばいいのか
尚も
少しは私が好きな私であるべくとの
欲求は消えず
あぁ 言葉なんぞ塵だ
正気も狂気もその天秤など無い
自己陶酔しか 逃げる術は
今のところ持ち合わせていない
情けないかな、臆病者
わたしがわたしであるための。 朧 @oboto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
凪です、初めまして!/凪
★33 エッセイ・ノンフィクション 完結済 12話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます