霊界戦線

@shigeru000furuse

第1話  まあ、初めの挨拶・・・

 俺はきっと戦い続けるんだろうなぁ。

 この世が終わるまで。そして、オアシスにでも寄るかのように。

 たまに女の家によって、ちょいと女を抱いて、またスッといなくなるんだよね。

 多分この戦いは永遠に続くのだろうなぁ。


 奴らの妨害・嫌がらせが、かなりの度合いで激しくなって来た。

 だが、今の時点でまだ本になってはいない。それでも難癖をつけるのは正しく嫌がらせであり、まったく意味のないものである。奴らはただ俺に何かをする切っ掛けが欲しいのではないだろうか?

 この本の中で、木曽の純朴な少年が、干渉してくる霊たちに翻弄され、押し流され、愛国者を捨て、反逆者となり、ついには人間をすて、悪魔へと変貌する様を見ていただきたい。


 元々この話は書く予定がなかったのだが、今までに何回か潰され、封印していたわけなのだが、また最近一悶着あって、よし書いてやろうという気になった。 

 そして今、彼らに対する暴露記事を書いているーーそれもかなりな速さで。

 まるで権力と社会に媚びない〈筆の剣〉として死の外人部隊なみに恐れられている某週刊誌の記者のようだ。

 だいたい〈マス書き〉という人種は嫌いなのだが、俺もR界の闇を暴露しているのだから似た者同士ーーまさかマス書き記者もどきになろうとは思っても見ないことであるが。

〈マス書き――嫌な表現!?俺は毎日やってて日常の一部だからね。とくに違和感はないんだが・・・〉


 最近はいろんなところで殺人事件が発生している。昔と比べたら日常茶飯事というくらいに増えている。そろそろ日本人も壊れてきたのかなあと思ってしまう。

 政治も政治家もおかしくなっていて――この人たちには本当に愛国心というものがあるのだろうかと思えるほど――国家の運命を託して良いものだろうかと、恐ろしくなってしまい、最近では諦めかかっていて、ニュースを見るのも考えたりするのも怖くなっている。

 だったらお前が政治をやれよ!とよく言われるが――頼むからお前は政治をやらないでくれ、日本がメチャクチャになるからと釘を差されている。なので色々と聞いていると頭にくるので、考えもしないし耳をふさいでいる。それでも気になるのだが……。

 日本という国ではなにを書いても暗くて冷たい部屋にもぶち込まれないし、天皇制反対といってデモ行進しても弾圧されない。どこぞの国ではそんなことや体制批判でもしようものなら、即座にしょっ引かれ帰って来ることはない。

 いちばん憂〈うれ〉いているのはこの国が崩壊して他国に主権が移ってしまうのではないかと心配しているのだが、だからあんまり政治のことは考えないでおこうと思う。

 長々と話してしまった。つい熱くなってしまい……さて、俺のほうに話をもどそう。

 俺はR界の中のある勢力と戦っている。R界とは一度だけ言うが、霊界のことだ。格上で隠匿しているのは、この二文字に大きな力がかかっているからだ。国家最高権力――生殺与奪の権力をもった恐ろしい存在。そしていまこれをカチャカチャと叩いているのを奴らは見ているのだ。恐ろしい眼をして……。ただ。R界自体と戦っているわけではないので怖くはないのだが――しかし下手なことは書けない。

 とは言うものの、けっこう身の危険を感じ始めている。


 俺は十分生きてきたし、生命も惜しくはないと思うーー人間いつかは死ぬーーそう思っている。だから生命を賭してこの本を世に問いたいと思うし、発行一歩手前で志半ばに死ぬーーなんてのもありかな? それでもそれに命をかけてんだから悔いはないと思う。



♠俺はいま◯川図書館というところで猛暑の涼を得ながら書いている。

 経費?が嵩(かさ)むのでエアコンは年中止まったままだ。家で書いていたら〈ジジイの蒸し焼き〉が出来そうなので、這々の体(ほうほうのてい)で図書館まで逃れてきた。「猛暑難民」とか「図書館難民」とかが当てはまりそうである。

 ところでなぜ仕事もしないで図書館で本なんかを書いているかと言うと、ちょうど二年前に足を折ってしまって、なんとか閻魔さまにお願いして生命だけは勘弁してもらった。

 もともとしがない物書きで会社勤めのかたわら、せっせと本を書いていたのだが、今回の入院でこれ幸いとばかりに本を書き始めた。

 図書館というところは案外便利なところである。一ヶ所にみんなが集まっていれば電気代もかからないので地球にやさしい。


   〈神の書――悪魔の書〉

   

 これをお読みいただくに当って、是非知っておいてもらいたいのだがーー。

 この本には正誌とでも言える『霊界鉄道』(霊界探検記)というものがあり、それを正書とするならば、こちらは裏歴史ーー黒歴史と言われるものであり、かなりハードでかなり厳しい内容になっている。

 最近問題になっているが、スノーデン氏のような内部告発〈リーク〉暴露本と呼ばれるものである。書き始める切っ掛けは、その半年前から霊団の襲撃が激しくなり、それがかなりなピークに達していたのだ。それでいいかげん俺もブチ切れた。

「良いんだな・・・全部書いて良いんだな!」

 俺は霊に聞こえるように言った。

 これは俺流〈霊との交信方法〉である。彼らは二十四時間で俺を監視ーー俺の言動はすべて記録管理しているのだ。だからすぐにあちら側の世界に入れればすぐに是非がわかる。だが、なかなか入れないという難点がある。それで夜にならないと入れないということが多い。

 ――そして翌日から書き始めたのだが――

 最初は彼らの行為に対し〈待ったをかける〉牽制の意味で書こうと思ったのだが、書けば書くほど奴らの行動が激しくなってくるので、バケツで火に油をぶっ掛けるような、大火災状態になってしまったのである。


 この記述も、書いている傍から読まれており、まさに筒抜けーーCIAまたは北の諜報機関真っ青な連中である。

 怖い話だがーー生命の危険さえある。

 これはけっして誇大でもなく妄想でもない。やつらが消そうと思ったらいつだってできるのだ。

 ならばなぜ消されないのかというと、まだ生かしておく必要があるからなのだろう。また護ってくれる存在もあるようであり、それらが打ち消し合って、うまく均衡が保たれているらしい。

 眉唾ものに思えるかも知れないが、彼らの意に反した、あるいは意図的に消されたと思われる人たちが実際にいる。それが誰であるかは、必ず関係者がいるので、彼らの気持ちを思うと、かなりボカして書いてもわかってしまうので書くことは出来ない。

 そして、そんな中で俺だけがのうのうと生きているので、尚更書けないのである。


♠最近でも霊の干渉があるので、何かあった時は♠♠で綴(と)じて文中に入れておく。それは色んな所に散りばめて時系列ではない。つまり霊現象は頻繁に起きているということだ。なので起きた時点で、即座に記述することにする。

 それとここに書かれていることはすべて検閲の対象になっている。

 確実にNGであるならば数時間以内あるいはその日のうちに奴らが(例えであるが)ドアを蹴破って入ってくるのだ。まるで特高(戦時中に日本にあった特別高等警察=秘密警察)さながらだ。

 それらの目もあるので、湾曲な言い方や隠語のようなわかりにくいけどなんとなくわかるとか、かなり細工を施しているので、その辺は想像の限りを尽くして読み解いてもらいたい♠

 


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