第53話 原罪
2010年夏、黄色い公園
「と、いうわけなんだ」
ホウクウドは一気に話し終えた。すると、ジロゥ、
「やっぱりホウクウド(推定)どんは、ホウクウドどんでごわしたか」
「うん。でも、その時点ではまだ ”ホウクウド” を命名してなかったけどね」
「ブゥドォー、生まれ変わったのね……」
「うん。レノちゃんの話を聞いてびっくりしたけど……
でも実際、倒したのはチャーナちゃんだったんだね」
一同、ほぼ同時に顔を見合わせて、
「そうだ、チャーナちゃんを忘れてた!」
谷間さんの遠吠え。
”うぉおおおお~ん! うぉおおおお~ん! ……”
すると突然。目を閉じて考えていた葵さん、
「ホウクウドさん。その不思議な ”黄金の玉” って、今でもあるんですよね?」
ホウクウド即答。
「あるよ。秘密の場所に隠してあるんだ」
葵さん快諾。
「じゃあ、その得素得裸衣?って力で谷間さんの思い出から
チャーナちゃんを復活できるんじゃないですか?」
それを聞いてホウクウド。諸手を打って答える。
「成程! それはいい考えだ。
谷間さんが一番チャーナちゃんの思い出を持ってるから、間違いないね」
すると谷間さん、黄色い滑り台から降りてきて、涙目で首を横に振る。
”うぉおおおお~ん! うぉおおおお~ん! ……”
アンシー曰く。
「谷間さんはレプリ・チャーナちゃんじゃ駄目なのよ……」
「そうか。難しいなぁ」
するとナンシー長官。
「黄金の玉から妖力が採れれば、チャーナちゃんが昇天する前に
時間移動して救出できるヨン♪」
「そうか、その手があったか。とにかく黄金の玉をだしてみるか」
ナンシー長官、早速。 「善は急げだヨン♪」
「うん。わかった!…… それでは準備を」
そういうといきなり全裸に……
レノちゃん疑問
「あの…… 今更驚かないケド…… 何で脱ぐの?」
両乳首に赤い羽根を刺しながら答える。
「実はあの黄金の玉は魔法結界で封印してあるんで解呪する手順が必要なんだ」
「ふ~ん……」
ホウクウドは更に体の右側に女性姿、左側には男性姿のボディペインティングを施す。
「それってどういう意味があるの?」
「まぁ、見てて……」
黄色い滑り台の最上部に登ると、
「ミュージック! スタート!」
突然、黄色い公園に鳴り響く…… 情熱の熱い嵐…… ランバダ!
”チャ~ラ、ラララ……ラララララララララララァ~ア”
それと同時に全身をくねらせ、リズムをとるホウクウドの ”ひとりランバダ”……
一同、唖然……
「こういう大人にはなりたくないわ……」
小一時間を経て、ようやく ”ひとりランバダ” 終了。
「ハァハァハァ…… もうこのぐらいでいいだろう」
ヘトヘトになったホウクウドは電話ボックスに向かうと、
「次は、¥10 入れて架空の某所に電話するんだ。
そこで秘密の呪文を唱えると横の砂場に宝箱が出現する。
黄金の玉はその中に入ってるよ」
一同、注目!
”ガチャ、トゥルルルル~” ”はい。こちら萬世署ですが。どうなされました?”
ホウクウドは大きく息を吸うと、大声で一気に捲くし立てた。
「ウッヒョヒョ~ィ! 黄色い公園ですが…… きぃ○~たぁまぁあああああ!!」
すると、突然! ウサギとバイクと犬の遊具がグルリと回転して砂場に注目。
砂場の中央にボンヤリと宝箱の姿が浮かんできた。
「成功しました!」
一同、砂場を取り囲んで注視する中、ホウクウドが宝箱を開けると、
「さぁ、ここに黄金の玉が…………って、あれ?…… 無い??」
空の宝箱がポツンと……
するとルーシーがあるものに気づいた。
「待って! ホウクウドさん。なんか紙が入ってるんですケド」
言われてそれを取り出し、白日の下に晒すと…… そこに書かれていたのは
『 ナーオ!!
ナー君でおます。
さてさて
このたびわけあってナー君は東京を離れましゅ。
飛ばされたはらいせに、いや、栄転のはなむけに
この不思議な黄金の玉を貰っていきましゅが
気にしないでね(おいおい)
猫の杜でジャンク拾って
チャイナドレスの似合う
巨乳の超美神アンドロイドを
造るつもりですよん。
戦闘能力バリバリにして
辺境の地から世界征服を狙うつもりでやんす。
ジャンカー諸君の健闘をお祈りいたしやす。。
ではでは。。
あと解呪手順を
ちょっと変えますた
あはは………… 』
一同、驚天動地!!!
ホウクウド、頭をかきかき
「そう言えば ”伝説のジャンカー、ナー君” にだけは秘密を話していたっけ」
「ナー君ってチャーナちゃんを造った猫の杜の猫さんでしょ?」
遠い目をしていたアンシー、突然思い出して、
「そう…… 確か…… 谷間さんのダンボールハウスでまだバラバラのチャーナちゃんを見たとき…… 腰の部分に不思議な玉があったわ」
と、いうことは………… 万事休す。
谷間さんの遠吠え。
”うぉおおおお~ん! うぉおおおお~ん!……”
すると突然! 黄色い公園に横付けする一台のパトカー。
”キキキキィ~ッ!バタン!”
中から数人のおまわりさん…… こちらを見るなり、
「……また、お前?…… 本当にいい加減にしてよ」
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