第28話 爆砕黄金華麗砲
……のも、つかの間。
うつ伏せていたキング・ゲイ・ダの身体がピクピクと痙攣している。
「今度は何?」
不安げに見つめるアリエンワの一同。
すると、両肩と両足の付け根、そして背中の一部が不自然に盛り上がる。
”ボコボコボコ……”
中から5機の…… UFO??…… いや、 ”お釜” が飛び出した!
と、同時にジャンク街全域に響く、あの釜声。
「今回は、貴方達に勝利を譲るわ……あんな、素敵な武器があったなんて…… もうメロメロ♪」
叫ぶ、ホウクウド!
「サブロゥ、いや釜イダー5人衆! 貴様ら、まだ、あきらめていないのか?」
「そうよ、お釜はしつこいの! それはそうと確か***ちゃんって言ったわよね」
怒るルーシー。 「***って、呼ぶなぁー!」
「ホホホモホモモ…… 失礼。 ”お釜” と ”腐女子” 。
互いに***を極める ”修羅の道” を歩むものとして、とことん***談義を交わしたいわ。今度、御徒町にあるあたしのお店に来てね、お願い…… ステーキ食べ放題よ♪」
顔を真っ赤にして、***、いやルーシー。
「絶ーー対っ! 行かないっ!!!」
すると、チャーナちゃん。物欲しげな顔で、 「……兄貴、ステーキ食べ放題ですぜ」
そうこうするうちに5機のお釜は編隊を組んでジャンク街上空を一周すると、
「この脳がある限り、釜イダーは不滅。
見てらっしゃい、今度は最強の肉体をGETして戻ってくるから……
それは、そうと…… もう、いらなくなったキング・ゲイ・ダの ”自爆装置”
を入れといたから、あと5分後には秋葉全域は木っ端微塵よ……
精々、頑張ってねーー♪」
5機のお釜は、遠く西の空へ飛び去った。
一同、吃驚仰天!!!
慌てふためくホウクウド。
「ご、5分なんて、間に合う訳ないじゃん?? どうすぅんのぉ??」
谷間さん。 「もはや茎水を飲むしか」
葵さん。 「あの巨体を5分で撤去するのは無理です」
ルーシー。 「これだから、お釜はいや! BLとは美しさの次元が違うわ」
すると、当然、次にボケるはずだったチャーナちゃんの様子がおかしい???
チャーナちゃん、行き成り立ち上がると斜め45度上を見上げている。
心配になった谷間さん、
「チャーナちゃん? どうしたの……って、あれ? 何か、変??」
なんと、
チャーナちゃんの右目と左目はルーレットの様に数字の羅列が表示されている。
「チャ、チャーーーナーーちゃぁーーん!!」
すると、突然!
数字の羅列が止まり、右目に ”O” 、左目には ”K” の文字が。
”ピコーーーン♪” 「計算できました…… 大丈夫です」
そういうと、チャーナちゃん。
爆熱王操縦席の中央に座っている死にそうな見知らぬ爺さんをポイッと外に放り投げると、その席に座ってインカムで通信。
「ナンシー長官! ”ファイナルレスキュー” の使用を要請します!」
いきなり呼ばれたナンシー長官。けど、解っていた様な様子で、
「了解しました、チャーナちゃん。 ”ファイナルレスキュー” の使用を承認しますヨン! 解除コード、転送! ヨン」
ナンシー長官、豊満な胸元の谷間から携帯端末を取り出すと、解除コードを転送。
「 ”イ・エ・ロ・ー・ハ・カ・レ・ー・ズ・キ” っと…… ポチッとな♪」
すると、突然
”ピーポーピーポーピーポーピーポー”
爆熱王の全てのライトが点灯するとけたたましくサイレンの音が鳴りひびく。
「な、な、何んーーーーだぁーーー???」
操縦席の全てのインジケータが赤く点滅。
チャーナちゃんの目前のフロントガラスにクロスターゲットとインジケータが表示。
そして、ハンドルが内部に収納され、替わりにトリガーが付いた黒い操縦桿が出現。
チャーナちゃん、その操縦桿を ”グァシ” と掴むと、おもむろに、
「発動!!! ファイナルレスキュー ”爆砕黄金華麗砲” !!!」
突如、操縦席に響くアニメ声。
「了解! 僕は萌臓。これからファイナルレスキューモードに入りますのでフロントガラスのインジケータに、ご注目ください」
一同、仰天! 「も、萌臓がしゃべってる????」
意外に話好きな萌臓。
「あ、ビックリしました? ご説明いたします。
爆熱王は通常時基本OSで動作していますが、一度解除コードが入力されるとドライバが解除されてマニュアルで操作する ”ファイナルレスキューモード” に入ります。つまり今までドライバで管理されていた部分をメインコンソールから限界まで操作できます。しかし、これでは爆熱王の安全が確保できない可能性があるので、僕、萌臓が各デバイスの状況を逐一ご報告いたします」
ホウクウド、納得。
「そうか、今、爆熱王の全てがチャーナちゃんの手に委ねられたと、いうことか」
妙に明るい萌臓。
「そうです! ついでにご説明いたしますと、水害イエローの最終奥義 ”爆砕黄金華麗砲”。これは爆熱王のタンク内蔵物を限界まで加熱、加圧し、それを左手の吸い込みホースから一気に放出、全てのものを爆砕する荒技です。しかし、これは爆熱王の全エネルギーを放出するので、その後は動作不能になるという諸刃の剣。失敗は許されません」
ホウクウド、しみじみと。
「我々の運命、いや秋葉の運命がチャーナちゃんの一撃にかかっているのか……
って、内蔵物? を街中で放出ってマズくね?」
すると萌臓。
「いえ、先程チャーナちゃんが計算していたのがキング・ゲイ・ダの巨体を ”第二宇宙速度” まで加速できるかどうかということ。つまり、今、吸い込みホースの先端がキング・ゲイ・ダの体内にあるため内蔵物ごと宇宙に打ち上げてしまうお考えかと。既にあのお方が準備しておられます。外をご覧ください」
見ると、さっき外に放り投げた爺さんがうつ伏せていたキング・ゲイ・ダの巨体を
垂直に支えている。
”うぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおーーー”
「あ、あの爺さんはさっき死にそうだった爺さん。でも…… 額に ”肉” の文字。腕には ”秋葉”。そして、マジックで書かれた髭…… なんと、秋葉の狂王 ”秋葉翁” では無いか!! こんなところに居られたとは…… 正に最強」
萌臓、まじモード。
「さ、話が長くなると間に合わなくなりますので。既に加熱、加圧が始まっています。直ぐに限界域に達しますので、皆様もご準備を」
一同、自席に着席。チャーナちゃんの席にはホウクウドが座った。
チャーナちゃんは真剣な面持ちでインジケータを注視する。
爆熱王背面のポンプがフル稼動。操縦席内部にも振動と熱が伝わる。
「タンク内、温度、圧力上昇。セーフティバルブ閉鎖。これより限界域に入ります」
インジケータの表示が赤に変化。操縦席の緊張が高まる。
チャーナちゃん、ドスの効いた声で、
「総員! 対ショック、対水害防御着装!」
一同、ゴム手、ゴム長、マスク、そして水中メガネを着装。
”ウィンウィンウィンウィンウィン……”
背面ポンプが唸り始める。と、同時にタンクもミシミシと不気味な音を発し始めた。
まじモードの萌臓が叫ぶ。 「そろそろ限界です!」
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