第41話



「美咲先生、こんばんは。ありがとうございます。」



「旬君のお父様、クリスマスパーティーお誘い頂きありがとうございます。楽しみにしております。」



「ああ、はい。こちらも楽しみにしています。梨子先生も来て下さるし。」




「うちのお父様、梨子先生推しだからね」




靴を履いて準備が出来た旬君は立ち上がりながら、笑って私の顔を見た。



「え!」



「こら、旬!全く。すみません、梨子先生。」



「梨子先生は若いから他の保護者様からもフレッシュだと言って頂き、人気なんですよ〜」、



美咲先生は冗談っぽく旬君パパに話す。



「ハハ、でしょうね。若くて可愛らしいのは良いことだ。」





そんな世間話を少しして旬君パパと旬君は帰っていった。





「…。梨子先生。やっぱり狙われてるんじゃないのぉ?」




二人の背中が見えなくなってから、美咲先生は私をツンツン突きながらニヤニヤしている。



「え!?ま…まさか。いやいや、だって奥さんもいるし!?」



「…梨子先生…ピュア♡なんてね、冗談よ。」



「もー!美咲先生!!」



「はいはい、怒らない(笑)でもね…梨子先生…」



「はい?」








「旬君パパには気をつけてね。」







いつもおちゃらけてる美咲先生が、あの時は真剣な顔で私の顔を見てしっかりとした口調で告げた。



これは何を意味するのか


この言葉の意味を理解するのはクリスマスパーティー当日。

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