私とあの男のあり得ない出来事

ほしのしまのにゃんこ

何故にあなたまで。

何故にあなたまで。

「ただいまー。」


誰もいないとわかりつつ声を出す。



靴を脱ぎ、手を洗うために洗面所へ足を動かそうとする時、なにやら聞こえてくる。



ん?



そういえば、あの男は用事があって出かけているはず。




だとしたら、も、もしかして泥棒?!



違うか、がっくり肩を落とした私は、なにやら聞こえてくる方向へ顔が引き攣りながら、ゆっくりと振り返った。




すれと見覚えのある男が凭れながらテレビを見ている。




「ん、何故か予定が無くなった。今夜はなんかわからないがHalloweenだそうだ。なんだ、それ。」



テレビではハロウィン会場が映し出されていて、いろんな衣装を着ている人々が、楽しそうに騒いでいた。




不満そうな顔をしているけど、今日は待ちに待ったハロウィンなんです。



まあ、あなたには関係がないでしょうね。


小さく呟いて息を吐いた。

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