第17話 風魔法

 次の日、訓練場にて。


「フランシール殿下、今日はこの訓練場で攻撃魔法を覚えましょう」

「わかりました」

「にゃ」

「今日は風の魔法のウインドから始めましょう。風がふくイメージですよ。さあやってみましょう」

「はい、ウインド!」

「にゃ(ウインド)」


 やや強い風がふいた。


「いいね、成功だよ。じゃあ次はウインドハンマーを使おう。風の塊を的にぶつける感じだ」

「はい、ウインドハンマー!」

「にゃ(ウインドハンマー)」


 風の面による圧力が的を襲う。的は無傷だ。


「うん、成功だ。ウインドハンマーは牽制に使えるからね。次はウインドカッターを使ってみましょう。真空の刃をイメージしてください」

「はい、ウインドカッター!」

「にゃ(ウインドカッター)」


 真空の刃が的を切り裂いた。


「うん、成功だ。よくやったね。君たちは天才じゃないだろうか。一発で成功させるんだから」

「ありがとうございます。これで襲われても戦えますね」

「にゃ」


 その後、水と土の魔法も教わった。もちろん俺も使えるようになった。


「それじゃ今日はここまで。猫君もがんばったね」

「ありがとうございました」


 セリアが俺を撫でる。


「にゃー」


 セリアは去っていった。


「私たちも部屋に戻りましょう」

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