第6話 クリーン
次の日、俺たちは今日もまた魔力操作をしていた。
「だいぶ魔力循環が上手くなったね。そろそろ魔法を覚えてみようか」
「はい!」
「にゃ!」
魔力循環はまだゆっくりだが確実に上手くなっている。
「じゃあ今日はクリーンを覚えてみようか」
「クリーンですか」
「にゃ」
クリーンといったら生活魔法のあれか?
「魔法にはイメージが重要なんだ。綺麗になるイメージを持ちながらクリーンと唱えてみよう」
「はい!むむむ…、クリーン!」
フランシールが少し綺麗になった。薄汚れてたもんね。
「おお、フランシール殿下はクリーンできたみたいだね。おめでとう。アベル君には難しいかな?」
「にゃー!(クリーン)」
俺はふわふわの毛並みになった。クリーンが成功した。
「おっ?!猫がクリーンを使ったぞ!これは大発見だ!猫も魔法を使えるんだ!」
「アベル凄い!」
「にゃ」
ユリシスは大喜びだ。フランシールも驚いている。
「魔法にイメージが大事なのはわかったと思う。これでどんな魔法でも使うことができるだろう」
「本当ですか?」
「本当さ。明日は好きな魔法を作ってみよう」
「ありがとうございます!」
「にゃー」
そろそろ飯の時間だ。ベスが入ってきた。
「殿下、今日から食事の量が増えることになりました。育ち盛りですものね」
「わあ、ありがとう」
「にゃ」
フランシールの食事は2皿増えた。ブロッコリーのタルタルソースがけと腸詰だ。
「それじゃ殿下とアベル君、また明日ね」
ユリシスとベスは俺を撫でてから出て行った。
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