第19話

実際競技

　ダイフクにとり、中層域の実践は、非常に大切であった。と言うのも、歴史にない事をやっていると言う認識があり、それを相手が上手いか、どうかは、よく分からないが、嘘を言えない立場にあったからだ。

　ダイフクは、中層域でも、かなり上方に存在する能力者だった。それだけに、相手は、総合格闘に頑なに注意して臨んでおり、ラフな戦いなどは、あり得ない苦境に遭遇していた。

　ダイフクの勝率を加味するなら、正直な所、実践後に、注意事項を微修正する方が、成長や戦型の固定には良かったのだが、相手のリーグは、それを是としなかった。

　相手リーグは、ダイフクの強さをドーピングだと揶揄し続け、決して総合格闘の場に出場させはしなかった。

　

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