第15話 『片田舎のおっさん』を分析
最近、ネットを見ていると妙に目にする機会が増えたタイトルが
『片田舎のおっさん、剣聖になる』
どうやらアニメ化されたらしく、SNSやまとめサイトでも、やたらとその名前を見かける。
もちろん、これまでにも異世界もののアニメなんて山ほどあったし、アニメ化=話題化というのはそれほど珍しいことじゃない。
けれど、この作品についてはちょっと雰囲気が違った。
評判が良い――というより、「良きにつけ悪しきにつけ話題になっている」感じ。
気になったので、まずは入口として、評判の良かった漫画版を4冊分ほど読んでみることにした。
正直な感想。
……思ったより、「普通」だった。
もちろん、悪い意味ではない。
良くも悪くも、とても丁寧で読みやすい。
展開も分かりやすく、キャラの性格も極端ではない。ストレスが少ない。
ただ、「この作品だけが持つ唯一無二の武器」みたいなものは感じづらかった。
じゃあ、なぜこれだけ読まれて、アニメ化にまで至ったのか?
そう思って、今度は意識的に「構造」を見るように読み直してみた。
すると、見えてきた。
これは徹底して設計された“読者目線の構造”だったのだ。
以下に、自分なりの分析をまとめてみる。
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1. おっさん主人公という差別化
これまでのWeb小説の主人公の多くは、10代〜20代の若者が中心だった。
だが、Web小説の読者層メインは30代以上の“お疲れ気味な人”らしい。
そのような統計が出ていることも知っている。
そんな読者たちに対し、「自分と近い年齢の主人公が活躍する」=自己投影容易なキャラとして刺さったのではないかと感じた。
ある意味、時代が追いついたのか?
2. 年長者の成り上がりという構造
おっさんなのに強い。
というか、今まで評価されてなかったけど、本当は超強かった。
これは、中年になり、評価されにくくなった層への再評価願望と直結しているのだろう。
これに関してはものすごく共感できてしまった。
ここまで読んでいただけた方ならわかるように、自分が小説を書こうと思った動機とドンピシャはまってしまうので……
3. 初期段階で明確な逆転描写がある
読者が一番気にするのは、「この作品は、ストレスなく“すごい主人公”を見せてくれるか」だ。
そのため、1〜3話以内にスカッとする描写を入れる=「即時快楽」への対応がなされている。
ここの導入のうまさは舌を巻いた。
ハイスぺヒロインもすぐに出して全く出し惜しみしない。
4. 周囲キャラによる“外在化された称賛”
「先生が必要なんです……!」「あの剣筋……見切れないッ!」
この作品もその構造をちゃんと押さえていた。
しかも、“称賛役”は、かわいい女の子キャラの弟子たち。
要するに、**キャバクラ的体験**の提供に成功している。
5. 年齢を“経験値”として扱っている
「歳だから劣化してる」ではなく、「歳だから蓄積されている」。
つまり、“若さ”ではなく“積み上げてきたもの”が強さの根拠になっている。
これは、**中高年読者が納得しやすい理由づけ**として機能していた。
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……こうして見ると、本当にうまく設計されてる。
尖った要素は少ない。でも、きっちりニーズを抑えてきている。
刺さらない人はいても、嫌われにくい。
これがアニメ化される理由なんだなと妙に納得した。
そして、俺は思った。
> この構造、俺にも流用できるんじゃないか?
そうして、思いついた手法が――
**TTP戦法**だ。
つづく。
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ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
思わせぶりな単語で引っ張ってみましたwww
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