第2話 最初のネタ出し、早速行き詰まる
実を言うと、「小説を書いてみたい」と思い始めたのは、あの降格通告の前からだった。
たまたまネットで見かけた、あるニュースがきっかけだ。
TL漫画がバカ売れしているらしいという内容だった。
あの、よく見るネットの釣り広告みたいなやつ。あれきっかけで興味を引いて、そこから購入につなげているらしい。
そして、その原作はどうやら**TL小説(ティーンズラブ)**というジャンルらしい。
あまり馴染みはなかったけれど、短くてテンポが良くて、サクサク読める。
しかも、内容も重くなりすぎない。ちょっと刺激的で、でもエンタメ寄り。
これ、案外自分にも書けるんじゃないか……と思った。
さらにネットを掘って調べてみると、内容にはある“傾向”があることがわかってきた。
それは、いわゆる「ざまぁ」や「婚約破棄」といった、
理不尽をぶっ壊す系の復讐ストーリーだ。
読者の怒りをスカッと晴らしてくれる展開。
現実じゃあり得ないけど、だからこそ読んでいて気持ちいい。
たしかに、今の自分にも刺さるものがある。
で、試しにネタを考えてみた。
キャラ設定より、まずは「ウリ」になる企画から考えるのが王道らしい。
当時のスマホのメモ帳には、こんな感じで書いていた:
「人気悪役レスラーが私のことを熱視線で見つめてきます」
→見た目は怖いけど中身は激甘なラブストーリー?
「追放パーティーを見返すために召喚した吸血鬼がイケメンすぎて溺愛されます」
→ファンタジー×ざまぁ×溺愛の黄金パターン?
「婚約破棄されたので、建築スキルを使ってイケメンだらけのタワマンに住むことにしました」
→設定だけでちょっと読みたくなる気もする。
こうしてネタだけはいくつか出せた。
「お、なんかそれっぽくなってきたかも」と少しだけテンションが上がる。
──だが、問題はここからだった。
「さあ、じゃあ中身を考えてみるか」とスマホのメモ帳を開いたまではいい。
けれど。
……書けない。
何も思いつかない。
どういう展開にすれば面白いのか、
どこから書き始めればいいのか、
そもそも誰が主人公で、どんな性格なのか。
完全に、詰まった。
まさか、「最初の一文すら書けない」とは思わなかった。
ネタを出すまでは調子よかったのに、
いざ書こうとしたら真っ白。
言葉が降ってこない。思考も進まない。
これが、最初の壁だった。
創作って、難しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます