作者様の作品はいくつか拝読しております。
今回はタイトルが「極めて普通のラブコメ」ということで、
「おっ、作者様が書かれるラブコメだ!ラブコメ読みたい!」
と思って拝読を始めたのですが……。
一体私は何を読んでいるのだろう……。
これのどこがラブコメなのか……。
少なくとも私の知っているラブコメではない……。
タイトルに騙された……。
そう感じたことを、今ここで正直にお伝えいたします(笑)
おまけに、登場人物の誰にも共感できないという事態……(笑)
創世十字拳の使い手以外の人間を異常者だと思い込んでいる、主人公。
そんな主人公に告白し、半ば異常な執念を持って主人公を追う、ヒロイン。
なかなかの個性派です。
それでも続きが気になって仕方がないのです、読むのを止められないのです。
それが作者様の作品の力なのだと今回は特に感じました。
そして、気づけば話は終盤。
一話ごとに状況がどんどん変わっていき、徐々にそれぞれの背景や過去が明かされていきます。
そんな中、最初は感情移入できなかった登場人物を応援する気持ちが、私の中に生まれておりました。
最後まで読めば、作者様がこの作品のタイトルを「極めて普通のラブコメ」にした理由がわかるかもしれません。
さぁ、あなたも作者様に騙されて(?)みましょう!
ヒトを異常者と固定し、創世十字拳の使い手以外を差別する主人公、焔龍。
序盤、主人公の拘りに読者は、置いてきぼりを食らうかも知れません。
そんな龍に速攻告白するのが笹崎文香。
龍に認められたいが為に、創世十字拳を習いたいと言い出す
——その執念は正直、『異常者』にしか読者には見えません。
序盤、彼女の頑張りは常軌を逸しているように感じるかも知れません。
でも、
龍がそうなったのも
文香がそうであるのも
尋常では無い理由がありました。
龍の過酷な過去
文香が歩んだ過酷な道筋
全てを知ったとき、読者はいつの間にか二人を応援することになる。
これは少年がヒトになる物語
少女にヒトにしてもらう物語
これは少女が夢を掴む物語
少年の助力でやっと未来を手繰り寄せる物語
安心して、誰もがラブコメが出来る世界を手にするために
少年と少女がその土台を整える物語
序盤の異常を知っているからこそ、
カタルシスを感じられることでしょう。
え?
結局これがどんなお話なのかって?
もちろん、「極めて普通のラブコメ」ですよ!