月下の笑顔に魔狩り いま、わたしは好きだったゲームの世界で生きているらしい

森山休郎蔵

1章

第1話 風柳修弥


 

 風柳修弥かぜやなぎしゅうやは両親の顔に浮かんだ笑顔を見つめていた。

 これは新たな家族が誕生し、ようやく赤子を連れた母が自宅へ帰ってきて一家全員で暮らせるようになった日の記憶だ。


 あの日修弥は退魔師としての指針を得たのだ。




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