前はフラグ回収させられたので残り1日で 全てのフラグを得意の魔法で燃やしまくります!

ライ

序章 【 巻き戻りの悪役令嬢 】


何故 、 こうなったのだろう 。


私は 現在進行形で ギロチンで断罪されかけている 。


私の態度が傲慢で 、 人を虐め 、 平気で魔法を人を傷つける事に使う 、 そう彼には伝わっていた。


罪状は 王太子反逆罪 。

王太子の婚約者には相応しくない態度を取り 、 慈愛も無い 、何よりも 王太子が仲良くしていたご令嬢を虐めたかららしい 。



忌々しい 。



「 罪人 ビナイア・ヴェローナ 。貴様は王太子の婚約者でありながら嫉妬からライラ・ラール嬢に酷い仕打ちをし 、 権威を貶めた 。これは 王太子反逆罪として 、 死刑に処す!」



リューゲの横でくすくすと笑っているライラ 。

私が死ぬのがよっぽど嬉しいのだろう 。


「リューゲ様ぁ 、 わたし 、 少し可哀想に思えます…… 」


「可哀想 …… ? そうなのですか ?」


「だってわたしがリューゲ様と仲良くしたから 、 ビナイアさんは 嫉妬をして 、っ」


「貴女が気に病む必要はありませんよ」


あの女狐がリューゲに擦り寄ると 女狐の肩を抱き 、 こちらを見つめた 。私を見る目に温度は無かった 。


いよいよ処刑が始まる 、という時にこっちへやって来て 、私にだけ聞こえるように女狐が耳打ちをした。


「さようならぁ 、 アタクシに騙された哀れな令嬢さん ♩」


その声と顔はリューゲや他の人達がいない時の素の姿だった。


「あー でもでも 、今は悪役令嬢の方があってますよねぇ ? きゃはは !」


嘲笑 、 嘲り 、 完全に私をバカにしていた 。


「それじゃあ 今度こそ 、 ばいばぁーい !」


にやりと笑って小さく手を振り 、 とても嬉しそうにリューゲの隣へと戻って行った 。


「これより ビナイア・ヴェローナの処刑を始める!」


遂に始まった 。私の人生の幕を引く、 最低の処刑が 。



さようなら 、 リューゲ 。








「_______ 」


「_______ 」




「________ですよ」


「_______さん」



















人生 詰みのお知らせ 。


私 ビナイア・ヴェローナは なんと巻き戻ったようです 。



「って 、 ンな事信じられっか !!!!」


とりあえず目の前のとても高そうな机を殴ってみた。 バキッといい音がして 2つに割れた 。


「うわ 、 現実じゃねーかよ …」


手がひりひりと地味に痛かった 。夢だと手は痛くならないはずなのに 。


「しかも1日前とか 、 ンな事あるかよ ?!! 詰みだろ詰み !!!! 」


頭を抱えて ベッドにダイブをした 。 ベッドはとても柔らかく 、ふかふかだった 。


「このまま 黙って死ぬ事なんて出来ねーよ …」


時間はある 。1日だけでも ないよりはマシだ 。


「あぁ クソ ! 残り24時間弱 … 、 全部のフラグを折り尽くしてやる 。燃やし尽くしてやるよ !!」


まずは 味方作り 。 今の私には 誰も味方がいない 。 1人でも 。 1人でも居れば 状況は逆転出来るはずだ 。


「1人……いる 」


それは 、 アストリア王家 当主 。


リューゲ・アストリア の姉 。



ネーベル・アストリア



あいつを味方に付ければ 、 一気に戦況が逆転する 。



「交渉……だな」


あいつの欲しい交渉材料は何か 、 それさえ分かればいける 。



「アストリア家に行く 。 馬車の準備をしろ」



    

_______はい我が主Yes, my lord


_______我ら使用人 、主の心の赴くままに 。




さて …… 、 round 1 と行こうじゃないか 。

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