第11話

 登校日


 わたし、アル・サクナ・オベールの、風邪明けの登校日


 今日の授業は体育……しかも、リヨのクラスとの合同


 リヨとは別のクラスだけど、隣でよく響夜に会いに来るし、わたしにも時々絡んでくる

 あの歌勝負以降、やけに馴れ馴れしい

 カラオケにはまだ行ってないけど



 案の定、更衣室で絡んできた


『アルちゃん、その下着、すっごくエロいね、どこで買ってきたの?』


 そんなこと、聞かないでほしい

 フランスで、響夜を誘惑して、我慢できなくして既成事実を作らさせるために買った下着……

 胸とかのサイズは少し成長したけど、まだ収まる

 この下着は響夜のためだし……

 いや……


『フランスで買いました』


 わたしは、そう言ってリヨを牽制する

 リヨの体型は非常に慎ましく、腹筋が割れている

 脂肪が少ない体型なのだろうか?

 リヨは自分のスポーツブラとわたしの下着を見比べる

 ……響夜は、貧乳好きなのか、それとも……


『そうなの?日本にも、エロい下着売ってるお店たくさんあるけど、それ、フランスで買ってきたの?』

「そうです、フランスで、かってきました、こっちにくるまえに」

『そうなんだ、響夜の好きなの買ってきたの?』


 わたしは、どう返せばいいかわからない

 響夜の好きな下着って言ったら、わたしと響夜はもう一線を超えていると思われるかもしれないし、わたしの好きな趣味の下着って言ったら、わたしが変態みたいに思われるかもしれない


「きょーやのすきなの、わかんない、です」


 フランスにいたとき、わたしは響夜としたくて、どことなくタイプを聞き出そうとしたけど、無理だった


 響夜は、リヨみたいな貧乳が好きなのか、エレーナみたいな巨乳が好きなのか……


『響夜はね、スタイルのいい子が好きだよ、アルちゃんは手脚が長いから、大丈夫だと思うよ』


 わたしは、少しホッとした

 手脚の長さには、わたしは自信があるから

 でも、リヨも同じくらい手脚が長い

 筋肉質で引き締まってるし……こっちのほうが、シュッとしている


 やっぱ、響夜はわたしより、リヨのことを……


 そう思ったら、負けられない


 今、同棲しているのは、リヨではなくわたし


 一緒に寝たことがあると聞いたが、別にわたしは響夜が経験済みかなんかで嫌いにならない


「きょーやは、わたしのです!リヨにはあげません!」


 わたしは、気づいたら声を荒げてしまっていた


 リヨだけではなくて、他の女子たちにも、聞かれてしまったのかもしれない

 でも、それでいい


 少しずつ、響夜の外堀を埋めて、20歳までには婚約を果たしたいから

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