耳にはめる。音楽が流れる。そして、私は感じ取る。
これはなんと、イヤホン視点の物語です。
左右2つのイヤホンは、人の心の声を感じ取る存在でもあります。
持ち主の少女と幼馴染の少女を取り巻く恋の行方も、繊細な心の機微を感じ取りながら見守り続けます。
持ち主のもどかしさや痛ましい本音がイヤホンを通して伝わってきました。すれ違いが切ないです。
残念なことに、イヤホンの声は届きません。イヤホンは音楽を流すことしかできないのです。
でも、音楽を流すことができます。音楽は、人の心を動かす力があるんです。
繊細な心理描写が光り、読み終えた後もしっとりとした余韻の残る素晴らしい作品でした!