魔法使いはグルメです

小松春

第1話 ランチ

 僕の幼馴染は魔法使いだ。そんな事を言っても、本当に魔法が使えるわけじゃない。ただ、不思議なくらい彼女と食事に行くと、いつも美味しい店に行けると言う。そのおかげで、彼女は食事の魔法が使えると思っている人も居るらしい。

「お~い、ナツ帰るぞぉ。」

彼女は高谷夏 例の魔法使いである。

「ちょいと待って。てかアキバス停まで先行ってて。」

忘れてた。僕の名前は福真千秋、こいつの幼馴染だ。

「てか今日もグルメ巡りするの。」

「甘い、甘いんですよ。チリンチリンアイスよりも甘い。グルメと言うのはねぇ、継続しないとなれるものではないんですよ。」

何をドヤっているのかこいつは。

「てかアイス食べたくなってきたな。よし、食べに行こう。」

「てかお前小遣い大丈夫なのか?」

「そこは無問題ですよ。アキと分ければいいんだから。」

そう言うと、夏は、にっこりと笑う。本当、どうしてこんな奴を好きになってしまったのか。

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