カフェインと饅頭と探偵

猫カレーฅ^•ω•^ฅ

第1話:カフェインと饅頭と探偵

 俺はコーヒーが好きだ。コーヒーにまつわるウンチクも好きだ。今日は、コーヒーを飲んでからカフェインで目が覚めるまでの時間が約20分ってのを知った。


 オフィスの俺の机の上、休憩前に置いていた饅頭がない! なくなっている。隣の席の同僚が旅行の土産にとくれた饅頭だ!


 つまり、これは事件!


 さしずめ、俺は探偵ってこと! 探偵は現場100回。オレは机とその周辺をよーく観察した。


 あれ? 机脇のごみ箱に饅頭の包装のビニールがある。しかも、机の上のコーヒーカップの中は空! 俺のお気に入りのコーヒーカップだ。


 犯人は饅頭を食べて、コーヒーも楽しんだってことか。


 ん? コーヒー? そういえば、コーヒーのカフェインが効果を発揮するのは飲んでから20分後くらいから。


 俺は仕事中眠くなったのでコーヒーを飲んだ。


 そして、目の前の饅頭を食べて、包装のビニールをごみ箱に捨てた。さらに、目が覚めるように散歩も兼ねて外の空気を吸いに行った。


 戻る頃にはカフェインが効果を発揮するはず。完璧だ。


 つまり、犯人は俺!?


 ……これは! 「被害者」と「探偵」と「犯人」が奇跡の同一人物!


 これは新しい! 過去になかった! アガサ・クリスティでも東野圭吾でも書けなかったミステリー!


「さっきからうるさいですよ? 東野圭吾はそんなしょうもない小説は書きません」


 隣の席の同僚が言った。どうやら俺は思考がすべて口からこぼれ出ていたようだ。


「あと、20分の席外してたから、さっき社長が戻ったら社長室まで来いって言ってましたよ?」


 なんだとーーー!?

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カフェインと饅頭と探偵 猫カレーฅ^•ω•^ฅ @nekocurry

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