第29話 おかえりなさい、そして、これから始まる新しい日常!
『龍穴』での激闘から数日後。俺たちは、ボロボロになりながらも、再びあのアパートへと帰ってきた。途中、どうやって帰ってきたかって? シズクが「次元座標固定と空間転移術式の応用です」とか言って、なんかよく分からん魔術で一瞬にして移動したんだ。……もう何でもありだな、うちの狐娘。ちなみに、俺たちが乗り捨ててきた中古ワゴン車も、後日シズクがこっそり回収し、中古車屋に(データ上は問題なく)返品処理しておいたらしい。……どこまでチートなんだ。
アパートは、前回の襲撃で半壊状態だったが、これもシズクの異世界知識(建築修復術?)と、回復したリコの怪力、そしてルナの「仕方ないのぅ」と言いながらの魔力提供(主に指示出し)によって、驚くべきスピードで元通り…いや、前より少し綺麗になったかもしれない。
そして何より、俺たちの日常に加わった、最大の変化。
「健太! いつまで寝ておるのじゃ! 早く朝餉の準備をせい!」
「むにゃ……主殿、おはようございます。。。…あと5分だけ……」
「健太殿、起床推奨時刻を3分超過。5分後には強制覚醒プロトコルを実行します」
そう、俺の部屋(六畳一間+キッチン)には今、三人の美少女(うち二人は元ケモミミ、一人は現役ケモミミ)が同居しているのである!
最終決戦で見事『星脈封じの呪印』を打ち破り、覚醒したルナ。その姿は、俺が時折幻視していた(?)通りの、いや、それ以上に可憐で美しい少女だった。艶やかな黒髪に、星を宿したような大きな瞳。白い肌に、華奢な体つき。そしてもちろん、ぴこんと動く黒い猫耳と、優雅に揺れる尻尾は健在だ。猫の時の尊大さはそのままに、少女らしい表情や仕草が加わって、その破壊力は筆舌に尽くしがたい。……まあ、わがままっぷりもパワーアップした気がするが!
そんなわけで、俺のアパートは文字通り、美少女動物園状態! 朝から晩まで、賑やかで、騒がしくて、そして……めちゃくちゃドキドキする毎日が繰り広げられている。
朝は、俺を巡る(?)目覚まし合戦から始まる。リコが元気いっぱいに揺り起こしに来たかと思えば、ルナが布団を剥ぎ取り、シズクが冷静に(だが恐ろしい)最後通告をしてくる。勘弁してくれ……。
食卓は、もはや戦場だ。健太特製「魔力回復(かもしれない)定食」は健在だが、人型になったルナも加わったことで、リコとの食いしん坊対決が勃発!
「これは妾のじゃ!」
「いいえ、わたくしが先に目をつけました!」
……その横で、シズクが「タンパク質、炭水化物、ビタミン…栄養バランスは良好ですね」とか分析しながら黙々と食べている。俺はその様子を眺めながら、皆のために料理の腕を磨く決意を新たにするのだった。(主に食費節約のために!)
休日に皆で近所の商店街へ買い物に行けば、それはもう注目の的だ。元気いっぱいの犬耳娘、クールビューティーな狐耳娘、そして高貴な雰囲気の猫耳美少女……そんな三人を連れた俺は、完全に不審者か、ラノベの主人公にしか見えないだろう。クレープ屋の前で味のことで喧嘩するリコとルナをなだめ、古本屋でマニアックな魔導書(みたいな本)を見つけて目を輝かせるシズクを回収し、俺はぐったりだ。でも、彼女たちの楽しそうな顔を見ると、疲れも吹き飛ぶ……気がする。
アパートに帰れば、リビング(六畳間)でテレビを見たり、ゲームをしたり。リコはアクションゲームで「わんわんラッシュ!」とか叫びながらコントローラーを振り回し、シズクは高難易度パズルゲームを黙々と解き明かし、ルナは高みの見物を決め込むかと思いきや、俺のRPGプレイに「そっちの道ではない!」「その装備は弱すぎる!」と的確すぎる(そして手厳しい)アドバイスを飛ばしてくる。……騒がしい。めちゃくちゃ騒がしい。でも、この騒がしさが、今は心地良いんだ。
王国との連絡も、シズクの尽力でなんとか取れるようになったらしい。ヴァルガス宰相の失脚(あるいは弱体化)により、王国も少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるとか。ルナはいつでも帰れる状況になったのだが……。
「妾は、まだ帰らんぞ」
ある日、ルナはきっぱりとそう言った。
「もちろん、いつかは帰って、国を立て直さなければならん。でも、今は…もう少し、いや、もっと長く、健太たちと一緒にいたい。ここが、妾の新しい居場所じゃからの!」
その言葉に、リコとシズクも力強く頷いた。彼女たちの居場所もまた、ここにあるのだ。
俺は、そんな彼女たちを見つめる。リコ。シズク。そして、ルナ。
みんな、俺にとってかけがえのない、大切な存在だ。一人を選ぶなんて、できるはずがない。この賑やかで、ドキドキして、たまに大変だけど、最高に幸せな日常を、これからもずっと、彼女たちと一緒に過ごしていきたい。
「なあ、お前ら」
俺が声をかけると、三人が一斉にこちらを向いた。それぞれの瞳に、俺への確かな好意と信頼が映っているのが分かる。
「はい? 主殿」
「なんじゃ? 健太」
「何でしょう、健太殿」
その笑顔は、どんなパワースポットよりも、俺に力をくれる。
俺は、満面の笑みで答えた。
「いや……なんでもない。これからも、よろしくな!」
大変だけど、最高に幸せな俺たちの新しい日常は、まだ始まったばかりだ!
Fin.
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この作品は18禁展開はありません。
明るく健全なラノベとして書いてます。
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