完結ブーストの皮肉:創作論がもたらしたエンタメ効果
雨宮 徹
完結ブーストの皮肉:創作論がもたらしたエンタメ効果
それは、ある日のことでした。「あなたの作品が評価されました」という通知が来たのは。どの作品か気になって通知をよく見ると、『完結ブーストの皮肉』という創作論でした。
この創作論、「読者が完結後にしか評価しないから、未完が増える」「作者は連載中に評価されないから無理やり完結させて、逆に完結ブーストが起こる」という内容でした。
この創作論を投稿したのは夜の8時。そして、2時間での評価は★33。書き手の共感を集めたわけです。『完結ブーストの皮肉』を完結させたら伸びたという、なんとも面白い構図です。
そして、翌朝。創作論・評論ランキングをぼんやり眺めていると、なんと『完結ブーストの皮肉』は週間ランキング5位でした。たった4時間の評価で。そして、さらに面白いのは「2話への継続率を80%にする第1話の方法」という技術論よりも順位が上だったことです。
この結果から言えるのは、「創作論」自体も一つの物語であり、「評価されないという現実」を逆手に取って物語化すれば、立派なエンタメになるということです。創作の裏側を見せることが、もはや創作になっている。これはもう、作者×読者のインタラクティブドラマです。
結論的には、技術論・コンテスト論に限らず、「書き手の感情」や「創作あるある」を掘り下げる創作論も、立派な読み物になるということです。みなさんも、技術論やコンテスト攻略以外の創作論を書いてみてはいかがでしょうか。
参考
完結ブーストの皮肉
完結ブーストの皮肉:創作論がもたらしたエンタメ効果 雨宮 徹 @AmemiyaTooru1993
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