ぽっちゃり魔王と聖女の甘いもふもふ生活
月野白雪
第1話「ぽっちゃり魔王の甘い朝」
朝日が魔王の城を照らす中、ベルファゴールは豪華な寝台でゴロリと寝返りを打った。ぽっちゃりな体型に、もふもふの黒い毛が朝光でキラキラ。隣では、聖女ルナーティアが穏やかな寝息を立てている。
「フン、そろそろ起きるか…」
ベルファゴールは呟きつつ、妻の寝顔を見て目を細めた。奥手な彼でも、ルナーティアの前では心が甘くなる。7年前、16歳で共に邪神を倒した幼なじみ。今は夫婦として、こんな朝を迎えている。
キッチンへ向かうと、ルナーティアが目を覚まし、白いドレスで現れた。「ベルファゴール様、朝食はパンケーキでよろしいでしょうか?」物腰柔らかく尋ねる彼女に、ベルファゴールは「最高のスイーツを頼む!」と胸を張る。だが、内心は「ルナのパンケーキ…楽しみだな」とニヤリ。
そこへ、元気な声が響く。「姉貴、魔王さん、遅いよ!」ルナーティアの妹クレアだ。ショートカットの髪を揺らし、テーブルにドンと座る。「クレア、テーブルに乗るのはおやめになってくださいね」とルナーティアが穏やかに諭すが、クレアは「魔王さん、ぽっちゃりすぎて椅子壊さない?」とニヤニヤ。ベルファゴールは「無礼な!俺の体型は完璧だ!」と反論するが、ルナーティアのクスクス笑いに赤面。
朝食中、突然の来客。国王ディオスだ。「ベルファゴール、助けてくれ!公務の書類が山で…」と情けない顔。ベルファゴールは「国家機密を漏らすなと何度言えばいい!」と一喝。だが、ルナーティアが「ディオス様、コーヒーをお召し上がりになりますか?」と優しくフォローし、場が和む。
食後、ルナーティアがパンケーキにハート形のクリームを描くと、ベルファゴールは「…まあ、悪くない」と照れながら頬張る。クレアが「魔王さん、姉貴に甘すぎ!」と突っ込み、ディオスも「英雄だった頃の威厳はどこへ?」と笑う。ベルファゴールは「黙れ!俺は…まあいい!」と叫ぶが、ルナーティアの手を握る彼の目は、ただの幸せな夫だった。
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