廃人ゲーマーの俺、異世界転移先で"調教師"として無双する!!!
のほほん太郎
はじめまして、異世界
第1話
「…は?」
俺、気づいた時には転移してました。
阿形 壮馬、19歳。
趣味、ゲーム。家族で唯一の落ちこぼれであり、Fラン不登校大学生でもある。友達、なし。恋人、なし。身長、168cm。ガリ。
中身は、コミュ障を拗らせたゴミであり、カス人間。親の脛をかじりつくすと決めている。今は親元を離れ、一人暮らしを満喫中。週1〜2でコンビニ早朝バイトをしている。そのバイト代も課金で溶かしまくってる。
ぶっ続けでゲームしていたら、気づいた時にはほぼ2日。ちなみに、配信もしている。ただ、過疎枠なため同接ほぼなし。0-3人を行き来してる。機材だけは、入学祝い金と奨学金をつぎ込んで立派である。あー…体バキバキだし、目も頭も痛いし。時計をチラッと見る。頑張れば1限にギリ間に合わないこともない。…が、いいや。風呂入ってないし、眠いし。それより、ごはん食べなきゃ。まともなの、ほぼ食べてない。コンビニでも行くか。
スマホを持って、椅子から立ち上がる。あ、やべ。そう思った時には視界がブラックアウトし、体が床に吸い込まれていった。
と、いうのを経たうえで…。
「…ここ、どこだよ」
ここが、日本でないのはよく分かる。だっていくらド田舎でもコンクリートはあるし。道が土で、花とか咲いてて、周りに民家は無さそう。右に行けばいいのか、それとも左か、前か、後ろか…。
もしかしなくても流行りの転移しちゃったパターンなのか?…え、そういう系?そりゃあ、異世界転生とか憧れあるし、チートでとかもなりたかったよ?けどさ、転移ってなくね?それもこんな人すらもいないし、いつ通るかも分かんない道のど真ん中で。これ、詰んだな。まだ昼なのが救いぽいけど。ちなみに、服はスエット。ゲームしてた時と同じ。とりあえずは、第1村人発掘に向けて歩くとするか。…ほんと何もねえな。てか、スマホないって不便だな。コンビニもないし。そういや、お腹空いてないな。それに、体バキバキだったのに、体力も回復してる。20分くらい、ひたすら舗装された土の上を歩く。が、代わり映えのしない風景。やばい、心折れそう。夢なら覚めてクレメンス。
「たすけて!!!!」
突如、子供の叫び声がかすかにした気がした。声のする方を探すが、分からない。なんだ、幻聴か…。だよな、正直な話、今、俺が1番助けを求めて
「くぅーーーんっ」
「……」
「あふっ、…あふっ」
ぱっと、体が音に反応する。約5m先に、川がある。そこに、バタバタともがきながら茶色っぽいものが上下して…
「!?」
もしかして、溺れてる!?まさか、子供!?やばっ!気づいた時には、全力疾走で川にダイブしていた。
バシャンっ
「…いっ」
嘘だろ!?水深、膝のちょっと上しかないぞ!ダイブというより、石に躓いてコケた人みたいじゃん。そんなことより、人命救助…!バシャバシャ水に抵抗しているとこに急いで近づき、思いっきり抱き上げて
「…いぬ?」
「くぅーーーんっ…」
溺れていたのは、一匹のシベリアンハスキーぽい見た目をした犬でした。
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