第10話 ぐるるるーだった?
あ、やだん!
パンの耳をアイスコーヒーに浸して食べてる。昔、おばあちゃんが紅茶にパン浸して食べてたわ、思い出した。
入れ歯だからだわ。おうおう、びしょびしょのパン耳がテーブルに汁を落としてるよ。きったねーなー、じいちゃん!!西城秀樹と樹木希林のやり取りを思い出してしまう。
茹で卵を殻をむこうとするが、どうにも薄皮が剥がれない、、。くっそ、これじゃ
白身がなくなっちゃう。
「あららん、下手くそねぇ。私みてよ、ツルツルりんにむけたわよ。」
サファイヤババア、やるな。と悔しさに手が震えて益々薄皮が剥けない。
あ、サファイヤババア何をする!卵の薄皮を目尻に張りつけた。頭でも痛いのか?ゲロ膏の代わり??
「あ、これ?気になっちゃう?卵の薄皮はね、シワに効くのよ。あーた、そんな事も知らないの?ダメねぇ。女工作員は色香が必要なんだからね。」
女工作員って、工作員だったの?ほんとに?卵の薄皮は乾燥したガサガサ肌に張り付くことができなくてブラブラしてるだけだぞ!
「あんのー。鈴木さん達は、老人サークルなんですよね?」
私は切り出した。だって、ハリマオじじいは卵の黄身で喉を詰まらせるし、Zマンはホットドックまで追加注文してさ、インスリンを追加で打ってんじゃん。早く去りたいよ。
「げほ、げほほほーっ!んがんが。」
「バカモン!そんなもんではない、小娘と言ってるわよ。」
通訳できちゃうわけ?全然わかんないわよ。もげもげ語なんてさ。
「じゃあ、一体なんなんですか?」
「あー、ゴホン!ワシらはアースを守る使命を与えられているのだよ。昨今の地球温暖化は酷い。農作物は取れない、熱中症で子供達は外遊びもできん。学校のプールもだ危険と言う事で中止になっとる。
いかん!このままじゃーの。」
ジジイ大使、熱弁はいい。真っ黄色のカツラとったら茹で卵じゃん!カツラに仕込んでたよね?背が高くなるようにさ、だよね?ちっさーっいもん。
「はいはい。それはごもっともでございます。だけど、私達でどうにかなるんですか?各国の偉いさんが集まってもなんともなん無いんですからね。」
「アイツラ、バカネ!!アンナヤツラニマカセテオケナイ!!」
Zマン、口の周りがケチャップでベトベトだよ。吸血鬼だよ。ケチャップがツバキと一緒に飛んでくるからやめれー!
「じゃあ1万歩譲って、何か作戦でもあるんですか?」
「ある、、、。例えばじゃ、夕方に水を、、。」
「あー、打ち水ね。それやってましたよ。全然意味なかったもんね。アスファルトで一気に蒸発したもんね。」
「ナラ、アレ、ミコサンニ、アマゴイネ。」
「いねーし、そんな力持ってる巫女さんいねーもん。今や、バイトだかんね。巫女さんも。」
「じゃあさ、あんたはどうしたらいいってのよ!反対ばっかりしてさ。」
いや、知らないわよ。私、科学者じゃあないし。サファイヤばあさん、卵の薄皮
いつのまにか増えてるけど?貰った?え、周りのお客さんのまで?
「うーん。そうですね。できっこないけど、クーラーの室外機って温風出しまくってるじゃないですか?あれが冷風なら違うかなぁ、、。」
んなもん、できねーからな。できたらノーベル賞もんだわ。
「なるほどなぁ、、。確かにそうかもしれない、。」
鈴木さん、テキトーですよ、この話は。嘘だからね。
「できませんから。そんな馬鹿なこと。できるもんなら電気屋さんが発明してますよ!」
「いや、考えるのじゃーーっ!な、皆の衆。」
誰?皆の衆って?あれれられ?お店のお客さんが皆んな考える人になってるうっ!
これ、もしかしてみんなグルだったの、、、
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