第8話 モーニングに行きたいの

「さあ、休憩は終いじゃ。それで、あんたはのキューピーバーニーになってもらう。これが制服だ。着てみなさい。」


え?キャピーバーニーって。もしかしてキューティハニーの間違いなの?

ね?そうなの?

制服ってこれ布が殆ど無いじゃないのよ。ケツが丸出しなのよ!もしかしてジジイ軍団はそれが狙いなの?倖田來未が狙いなの?


「いやです。いい歳してこんなコスプレは地獄ですよ。」


「ダメかのう?お前さんの時代のレディのヒーローとはこの子だろ?」


「違います!こんなもん、盛りのつきまくって夜中に遠吠えしてる男子のお供ですから。」


「なに?この子を見るとオオカミ人間になるのかね。そらぁいかん。わしらもオオカミ人間になっちまう、、、。そして女の子に欲情してしまう。」


いや、ならないから。なれないでしょ。もう、おしっこするだけの物体でしょ。

しかも切れませんが悪くてパンツに染ができちゃうやつでしょ。


「とにかく!私は忙しい、今から帰ってモーニングに間に合うから行かないといけないの。

だから、帰ります。」


「なに?モーニングとな?そらぁいい。よし、みんなでいつものコーヒー屋に行くか?」


「そうね、コガに行きましょ。あー、レイコー飲みたいわ。」


「コガ!アソコハ、タバコガスエマス!」

おい、Zマン、糖尿病なのにタバコはダメだろが。だけど、暑い。まだ9時なのに?えっもう9時なの?これから自転車で走って迷子になるとコガのモーニングには間に合う自信が無い。

コガとやらでいいか。私もレイコー飲みたいわ。

しかしだ、こんなおかしな格好してコガの皆んなはどう思うんだろう。

警察に電話されるか?精神病院に連れて行かれるんじゃなかろうか。


「あのう、コガのお店に迷惑かけるといけないと思うんですよ。そのチンドン屋みたいな格好は辞めた方が良くありまさんか?」


「そうねぇ、さっきコンパクトで顔を見たら、化粧が崩れてたから。このままだと美人な私が常連さんに誤解されちゃうわ。サファイヤ、こまちゃうう。」


「僕も金粉で皮膚呼吸ができなくなっていると思われる。体温調節も難しい状態だね。」


「ワタシハ、コカンガカユクテタマラナイーー!」


「なら、着替えるかの。」


着替えるかの?ここで?児童公園のここでですか?

あーあー、脱ぎ出しちゃったよ。恥じらいは捨てたんだね。金粉野郎は水飲み場で身体を洗ってるよ。

でも、なんだか、憎めない人達だなぁ。

毎日、ひとり暮らしだったし、こんな人達と友達になるのもいいかもしれないなぁ。


そんな悪魔の囁きが聞こえたのだった。





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