エンド3:狂おしいほどの愛情
ほとんど一方的に俺に情報を与えて、女は去っていった。
その背中を見送ってから、止まっていた足を動かす。
もしも夢花があの部屋に住むことで彼女の寿命が縮まることになるとしても、それを止めることは俺にはできない。
あの夢花だ。止めたとしても、俺の言うことなんか聞くわけがない。
それに、夢花が望んでその暮らしを選ぶなら、どうなるか最後まで見守ってあげたいと思う。
この気持ちは、果たして彼女への愛なのだろうか。
そんなことを思いながら、ズボンのポケットに手を伸ばす。
さっきのカフェで夢花がクリームソーダを飲んでいたストローは、すぐに取り出さなかったせいか少し折れてしまっていた。
残念だけれど、仕方ない。
反対のポケットからスマホを取り出して、熊のぬいぐるみの位置情報を検索する。
夢花、大丈夫だよ。
もしもの時は、俺がすぐに駆けつけるから。
─エンド3:狂おしいほどの愛情 終─
【エンド分岐型ストーリー】狂っているのは、何だと思いますか? 田舎 @i-na-ka
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