語り手さんの夢日記

奉寺一茶@ほうじ茶の間

前語りにて

「やあやあ、よく来たお客さん」


「ここで語るは私が見てきた夢の話、謂わば私の夢日記の読み聞かせ」


「今日のお相手は…そこの君」

 そこに居たのは年頃の少年だった。


「君の悩みを聞かせて欲しい」

 少年に浴びせたその声は欲しい答えを引きずり出すまやかし。


『勉強するのが嫌、遊ぶ時間がなくなるから』

 その答えに語り手はニヤリと顔を変え飄々と喋りだす。


「子供の頃に誰もが一度は抱えた悩みでしょう。その悩みは子供にしかわかりませんし大人になれば"勉強"の意味に気づきそのを忘れてしまう。悲しいことにこれをと呼ぶのがこの社会」


「そこに1つ、くだらないような私の話を添えさせていただきます」


 題は…【雀の涙】とでもしましょうか

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