【最終盤】Crystala of Rhodesia
Roimy Zomsa
クリスタラに選ばれし者たち
クリスタラに選ばれし者達
ムード星にクリスタル平和期が訪れてから数年後、世界は突如として闇に包まれた。
ここはレムリースのとある村、キャンプスチーラム。村には古くから「村から出てはいけない」という厳格な掟が存在しており、スチーラムという町へ足を踏み入れることは一切許されていなかった。村の者たちは外の世界を知らず、世代を重ねて平穏に暮らしてきた。
しかし、その村にひとり、外の世界から漂流してきた女性がいる。ロズンダ・メスリ。彼女は海を越えて迷い込み、嵐に遭遇した後、流れ着いたその地で目を覚ました。
ロズンダは幼い少女の姿でありながら、しっかりとした女性の格好をしていた。髪は長く、美しいロングヘアが風になびく姿は、まるで貴族の娘のようであった。しかし、誰もが彼女のその背景を知らない。彼女の過去は曖昧で、唯一知られていることは、外の世界から来た者であるということだけだった。
ロズンダは村人たちから、ただの部外者として扱われ、最初はあらゆる面で冷遇されていた。彼女が村の外から来た者であることが、村のルールに反するからだ。だが彼女はこの村の掟に縛られることなく、力強く生きようと決意する。
「私は…ここで生きなければならない。」
ロズンダはそう心に誓った。自分がどれだけ疎外され、迫害されても、今はただ生き抜くことが大事だと。
だが、時折見せるロズンダの目には、外の世界を知っている者としての悲しみが浮かぶこともあった。彼女が何かを言おうとすると、村人たちは顔を背け、何も教えてくれない。スチーラムの町への扉は閉ざされ、ロズンダにはその理由すら知らされなかった。
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