第6話 クラスメイトは··
「想定してた3倍はキツイかもしれないぞこれ····」
ウチは教室の扉を開けてその全てを理解した。
一気に視線がウチに集まる。
少子化の影響で学校の統廃合が始まり、これまで一切女子高として貫いてきた縦浜学院もついに今年度なら高等部のみに男子共学を許したのだった。
だからと言ってすぐに男子が集まる訳では無い。
集まったとしても全員受かる訳では無い。
そして、この教室に集まった男子というのは······
ウチ1人なのだった。
「はぁ····」
ウチが席に着くと、優しげな声が流れ込んできた。
「瀬谷くん、さっきはありがとう」
ふとすると旭さんが小さな子どもを連れてやってきた。
「この方がさっきお世話になった瀬谷くん」
「ほぉほぉそうですかぁ〜。 出会ってまもない年相応の男女同士の遅刻とたると、何かスクープの予感がする」
何やらニヤニヤ良くない笑いを浮かべたかなり小さな少女がそこには立っていた。身長140cmもあるかどうかと言ったところだ。
「あたしは
「そうなんだ。よろしくね」
「あたしの特技は編集と捏造!! あるのか無いのかか、いややっぱりある! そして掴む証拠とそれを魂込めてシャッター押す! 見つからなければあたかも事実があるかのように見せつけるその素晴らしい背徳漢を····」
「ここから先は署で話しましょう」
ウチの発言にはなんの迷いもなかった。
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