第99話

「私も、この毎日は少し気に入っていて、その、寂しいなって思ってたのでーーー。」




俺が外した飾りを受け取りながら言う野々村夏実は、今まで見たことない変な顔をしていた。



笑ってっけど、悲しそうな顔。




「……寂しいだぁ?」



「ーーはい、私だって一応、そう思ってるんですよ。」



「………」



「現実を考えたらああいう事になってしまうっては分かってますけど、このまま毎日過ごせたらいいのになって、思う時だってあります、私も。」



「………」



「ーーでもそんな事考えてたらもっと寂しくなるじゃないですか。」



「………」



「だから、考えないように、現実を見ているようにしてるんです。」




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