第10話

親父、帰って来たのか…?



一瞬コウキかと思ったが、俺が寝ている間ジッと待ってる訳が無ぇ。



ーーだとしたら親父しか居ねぇ。



顔見んの、いつぶりだ…?



っつても、ベッドから起き上がってリビングに行けそうもない俺。


顔を見ることは無ぇだろう。

どうせ少ししたらいつもの様に金だけ置いて家を出て行く。



「……ダリィ」



俺は起き上がりたての体をまた横にした。


布団はあちぃから掛けなかった。



その時、



「ーーー大谷さん、起きれますか?」




夏実の声が俺に降ってくる。


熱のせいでとうとう幻聴まで聞こえてきたらしい。



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