ピンクに染まる一秒

まさか からだ

第1話 静けさの奥で、きみを愛していた

好きって、こんなに静かなんだって

きみといると知ったの。


教室の窓際、

すぐそばにいるのに、心だけ遠くて、

でも目が合うたびに、

ふたりだけの世界が始まる気がした。


なんでもないLINEのやりとりに、

きみの「おやすみ。」があるだけで

その夜、眠れなかったんだよ。


「なんか、言いたいことある?」って聞かれても、

首をふるしかできなかった私。

だって、好きって言葉より、

あなたの笑顔が欲しかったから。


でもね、気づいてた?

廊下で手が触れた瞬間、

ちょっとだけ、指を重ねたこと。


あの一秒で、

私の一日がピンクに染まったんだよ。


静けさの中でこっそり伝えた“好き”が、

どうか、きみに届いていますように。

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ピンクに染まる一秒 まさか からだ @panndamann74

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