夢魔の来朝、朝廷貴族への誘惑


 その後、阿倍仲麻呂は日本に戻れない運命だった。彼は長安での狂宴と破滅的な浪費で朝廷への報告義務を果たせず、遣唐使としての帰国を諦めざるを得なかった。ある日、エリナが「なあ、じいちゃん、日本なんかに戻るより、こごで遊んでた方が楽しいべ?」と笑いながら肩を抱くと、阿倍仲麻呂は「そ、そうじゃな、ワシの人生は長安で完結じゃ!」と頷いた。


 彼はエリナと共に長安に残り、博打と酒に明け暮れながらも、彼女の東北弁と蠱惑的な魅力に支えられた幸せな晩年を過ごした。エリナは「じいちゃん、金なくなってもおらがついてるっちゃ」と言い、彼の最後の金子きんすを奪いつつ寄り添い続けた。ある夜、阿倍仲麻呂は酔い潰れて「ワシ、長安の王じゃ!」と叫び、エリナに抱かれながら眠りについた。その姿を市場の者たちは「倭国の酔いどれ貴族」と笑いものにしたが、彼は意に介さなかった。


 一方、空海と最澄は多くの仏典と仏具と共に日本に帰国した。空海は33歳、最澄は39歳と若さを保ちつつも、長安での試練で心に微かな傷を負っていた。帰国後、空海は真言宗を、最澄は天台宗を創立し、日本に新たな仏教の風を吹き込むべく大忙しだった。空海は高野山で密教の拠点を築き、最澄は比叡山で天台の教えを広め、二人は朝廷や民衆からの期待に追われた。


 しかし、長安から密かにスナーヤミラーとマイトリーイが憑いてきてしまった。二人の夢魔は半透明の体で船に潜り込み、空海と最澄の袈裟にしがみついて日本に上陸したのだ。スナーヤミラーは「空海よ、わしらを置いて帰るつもりやったとね、許さんばい」と長崎弁で拗ね、マイトリーイも「最澄よ、わしらを忘れるなんてひどかたい」と恨みがましく囁いた。


 だが、二人は宗派創建で忙しく、夢魔をかまってやれなかった。空海は仏典の翻訳や弟子の指導に追われ、最澄は朝廷との交渉や修行僧の育成に没頭していた。スナーヤミラーが「空海よ、ちょっと遊んでくれんね?」と稚児姿で絡んでも、空海は「今は仏法が優先だ、後でな」と手を払った。マイトリーイが「最澄よ、わしと試練せんね?」と誘っても、最澄は「南無阿弥陀仏、今は忙しい」と目を逸らした。


 すねた二人の夢魔は、仕方なく朝廷の貴族に憑くことを思いついた。「こんね僧どもがかまってくれんば、もっと楽しい相手を探すばい」とスナーヤミラーが言い、マイトリーイも「そやね、貴族なら遊んでくれるたい」と頷いた。二人は都の貴族社会に忍び込み、大騒ぎを巻き起こすことになった。



 夢魔の最初の標的は、平安時代の有力貴族、藤原冬嗣ふじわら の ふゆつぐだった。彼は50歳前後で、参議として朝廷で権勢を振るい、冷静沈着な性格で知られていた。ある夜、藤原冬嗣ふじわら の ふゆつぐが寝所で休息していると、スナーヤミラーが男性の稚児姿で現れた。琥珀色の瞳が妖しく光り、半透明の体が月光に揺れ、白い袴の下に膨らむ男のあそこが薄布越しに透けた。


冬嗣ふゆつぐよ、わしは夢魔のスナーヤミラーじゃ、そなたを試練に誘うばい。こんね姿なら罪にならん、楽しんでみんね?」と低く甘い声で囁き、彼の股間に手を伸ばした。藤原冬嗣ふじわら の ふゆつぐは目を丸くし、「何だ、この幻は…我が心を惑わすものか」と呟いたが、夢魔の硬い男のあそこが袴を押し上げる姿に目を奪われた。「これは夢か、我が修行不足か」と言い訳しつつ、欲望が疼き、「試練として受け入れるか」と呟いた。


 スナーヤミラーは袴を脱ぎ、露わになった男のあそこを彼の手に擦りつけ、「そなた、ええ感じに乱れとるばい、貴族の威厳も捨てて楽しめ」と笑った。藤原冬嗣ふじわら の ふゆつぐは「う、うむ、これは幻だ、罪ではない」と呻き、夢魔の男のあそこをそっと掴みしごいた。寝所に淫らな水音と喘ぎ声が響き、スナーヤミラーが彼の首筋をそっと味わい、硬い男のあそこを彼の尻に押し当てると、「そなた、底まで堕ちとるばい」と囃した。藤原冬嗣ふじわら の ふゆつぐは尻を愛され、「我が魂、この試練で燃え尽きた」と叫び、汗と蜜にまみれて果てた。


 次にマイトリーイが目を付けたのは、藤原氏の野心家、藤原良房ふじわら の よしふさだった。彼は30代後半で、後に摂関政治の礎を築く貴族として知られていた。ある夕刻、藤原良房ふじわら の よしふさが庭で酒を飲んでいると、マイトリーイが男性の若者姿で現れた。しなやかな体と琥珀色の瞳が彼を誘い、半透明の袴から隆起した男のあそこが脈打っていた。


良房よしふさよ、わしは夢魔のマイトリーイじゃ、そなたに試練を授けるたい。こんね姿なら罪やなか、遊んでみんね?」と囁き、彼の太腿に手をそっと触れさせた。藤原良房ふじわら の よしふさは「何だ、この者は…貴族の我を試すのか」と驚きつつ、夢魔の男のあそこに目を奪われた。「我が力を試す試練か、受けて立とう」と言い、夢魔の股間に手を伸ばした。マイトリーイは袴を剥ぎ、屹立した男のあそこを彼の口に押し込み、「そなた、熱か感触を楽しんでみんね」と笑った。


 藤原良房ふじわら の よしふさは夢魔の男のあそこを咥え、喉奥まで飲み込んで「これは幻だ、罪ではない」と呻いた。庭に唾液と蜜の音が響き、マイトリーイが彼の尻をそっと掴んで突き上げると、「そなた、底まで堕ちとるたい」と囃した。藤原良房ふじわら の よしふさは「我が野心、この誘惑で極まる!」と叫び、尻を愛されながら果て、庭に倒れ込んだ。


 さらにスナーヤミラーは女性貴族、藤原薬子ふじわら の くすこに目を付けた。彼女は40代前後で、嵯峨天皇の寵愛を受けた美女として知られ、後に薬子の変で名を馳せる野心的な女性だった。ある夜、藤原薬子ふじわら の くすこが寝殿で髪を梳いていると、スナーヤミラーが男性の貴公子姿で現れた。長く流れる黒髪と琥珀色の瞳が妖しく輝き、半透明の袴から屹立した男のあそこが彼女を誘った。


薬子くすこよ、わしは夢魔のスナーヤミラーじゃ、そなたを試練に誘うばい。こんね姿なら罪にならん、楽しんでみんね?」と囁き、彼女の密かな部分に手をそっと触れさせた。藤原薬子ふじわら の くすこは「何、この美丈夫は…我が心を惑わすのか」と笑い、夢魔の男のあそこをそっと掴んだ。「我が美貌を試す試練か、受けてやろう」と言い、袴を剥ぎ取り、屹立した男のあそこを口に含んだ。


 スナーヤミラーは「そなた、ええ乱れっぷりばい、貴女の気品も底まで堕とす」と笑い、彼女の密かな部分を指で戯れた。藤原薬子ふじわら の くすこは「我が魂、この誘惑に溶ける」と喘ぎ、夢魔の男のあそこを咥えながら密かな部分を濡らした。寝殿に淫らな水音と喘ぎ声が響き、スナーヤミラーが彼女の尻を愛すると、「そなた、完全にわしの虜ばい」と囃した。藤原薬子ふじわら の くすこは「これぞ我が極楽」と叫び、蜜にまみれて果てた。


 続いてマイトリーイは女流歌人、小野小町おの の こまちに狙いを定めた。彼女は20代後半で、絶世の美女として名高く、和歌の才で貴族社会を魅了していた。ある夜、小野小町おの の こまちが月見の和歌を詠んでいると、マイトリーイが男性の若武者姿で現れた。琥珀色の瞳と半透明の体が月光に映え、袴から溢れる男のあそこが彼女を誘った。


小町こまちよ、わしは夢魔のマイトリーイじゃ、そなたに試練を授けるたい。こんね姿なら罪やなか、遊んでみんね?」と囁き、彼女の密かな部分に手を伸ばした。小野小町おの の こまちは「何、この麗しき者は…我が歌心を試すのか」と驚きつつ、夢魔の男のあそこに目を奪われた。「我が美を詠む試練か、受けてみよう」と言い、袴を剥ぎ、屹立した男のあそこをそっと掴んだ。


 マイトリーイは「そなた、ええ乱れっぷりたい、歌人の情も底まで堕とす」と笑い、彼女の密かな部分を舌でそっと味わった。小野小町おの の こまちは「我が心、この誘惑に溺れる」と喘ぎ、夢魔の男のあそこを咥え、密かな部分を濡らした。月下に淫らな音と喘ぎ声が響き、マイトリーイが彼女の密かな部分に男のあそこを突き刺すと、「そなた、歌よりもわしに夢中ばい」と囃した。小野小町おの の こまちは「これぞ我が詩の極み」と叫び、蜜にまみれて果てた。


 最後にスナーヤミラーは女流歌人、和泉式部いずみ しきぶに目を付けた。彼女は30代で、情熱的な和歌と恋多き人生で知られていた。ある夜、和泉式部いずみ しきぶが恋の和歌を書き綴っていると、スナーヤミラーが男性の貴公子姿で現れた。琥珀色の瞳と半透明の体が燭台の灯りに揺れ、袴から屹立した男のあそこが彼女を誘った。


式部しきぶよ、わしは夢魔のスナーヤミラーじゃ、そなたを試練に誘うばい。こんね姿なら罪にならん、楽しんでみんね?」と囁き、彼女の密かな部分に手をそっと触れさせた。和泉式部いずみ しきぶは「何、この艶やかな者は…我が恋心を試すのか」と笑い、夢魔の男のあそこをそっと掴んだ。「我が愛を試す試練か、受けてやろう」と言い、袴を剥ぎ、屹立した男のあそこを咥えた。


 スナーヤミラーは「そなた、ええ乱れっぷりばい、歌人の愛も底まで堕とす」と笑い、彼女の密かな部分を指で戯れた。和泉式部いずみ しきぶは「我が魂、この誘惑に燃える」と喘ぎ、夢魔の男のあそこを咥えながら密かな部分を濡らした。寝所に淫らな水音と喘ぎ声が響き、スナーヤミラーが彼女の密かな部分に男のあそこを突き刺すと、「そなた、完全にわしの虜ばい」と囃した。和泉式部いずみ しきぶは「これぞ我が恋の果て」と叫び、蜜にまみれて果てた。



◯阿倍仲麻呂:

遣唐使として長安に滞在した日本の貴族。帰国を諦め、エリナと共に長安で博打と酒に溺れ、晩年を過ごす。最終的にエリナに抱かれながら息を引き取る。

◯エリナ:

阿倍仲麻呂と長安に残る女性。東北弁を話し、彼の金子を奪いつつ支え、最後は彼の死後に夢魔になることを夢見る。

◯空海:

33歳で日本に帰国し、真言宗を創立。長安での試練を経験し、夢魔に憑かれつつも密教の拠点を築く。後半で夢魔を鎮めるために動く。

◯最澄:

39歳で日本に帰国し、天台宗を創立。空海と共に夢魔に憑かれ、貴族社会の混乱を収めるために祈祷を行う。

◯スナーヤミラー:

長崎弁を話す夢魔。空海と最澄に憑いて日本に上陸し、貴族たちを誘惑して大騒動を巻き起こす。姿を変える能力を持ち、試練を楽しむ。

◯マイトリーイ:

スナーヤミラーと共に日本に上陸する夢魔。貴族を誘惑し、男女の姿で試練を与える。長安から日本への移動を企て、騒ぎを拡大。


◯藤原冬嗣(ふじわら の ふゆつぐ):

50歳前後の平安貴族、参議。スナーヤミラーに稚児姿と美女姿で誘惑され、試練として受け入れ堕ちる。

◯藤原良房(ふじわら の よしふさ):

30代後半の野心的な貴族、後に摂関政治の礎を築く。マイトリーイに若者姿と麗人姿で誘惑され、欲望に駆られる。

◯藤原薬子(ふじわら の くすこ):

40代前後の美女で嵯峨天皇の寵妃。スナーヤミラーに貴公子姿と美女姿で誘惑され、極楽を求めて応じる。

◯小野小町(おの の こまち):

20代後半の絶世の美女で女流歌人。マイトリーイに若武者姿と美女姿で誘惑され、詩心を試されつつ堕ちる。

◯和泉式部(いずみ しきぶ):

30代の情熱的な女流歌人。スナーヤミラーとマイトリーイに貴公子と若武者姿で誘惑され、恋の極みを求める。

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