長安変奏曲(古代~近世官能シリーズ③)

✿モンテ✣クリスト✿

倭国と唐

長安変奏曲、誘惑の市場


 平安時代の初頭、日本から大唐帝国の長安へ仏法を求めて渡った二人の僧がいた。後に真言宗を開く空海と、天台宗を興す最澄である。共に厳格な戒律を守り、仏道に生きることを誓った彼らは、長安の青龍寺で密教の奥義を学ぶべく、日々経典と向き合っていた。だが、長安の都は華やかで淫靡な空気に満ち、絹の衣擦れの音、汗と香油が混じる匂い、路地裏から漏れる喘ぎ声が、修行者の心を揺さぶった。彼らに同行したのは、貴族の阿倍仲麻呂。かつて遣唐使として唐に渡り、長安に留まっていた彼は、おっちょこちょいで知られ、朝廷からさし下された金子きんすを女と酒に浪費する癖があった。歯が欠けていないダンディーな顔立ちと、貴族らしい色香で、遊郭では名の知れた存在だった。



 ある日、空海と最澄は青龍寺での修行を終え、長安の市場を歩いていた。空海は32歳、最澄は38歳、阿倍仲麻呂は60歳を超えていたが、精力だけは衰えていなかった。空海と最澄は修行者としての威厳を保ちつつも、長旅の疲れと異国の淫らな空気に心が緩み、下腹部が疼き始めていた。阿倍仲麻呂はすでに目をギラつかせ、袴の下で男のあそこが硬くなっていた。


 市場は喧騒に溢れ、香辛料の匂いと女たちの吐息が混じり合っていた。街路の椅子に腰掛け涼んでいたのは、漢族の美女、翠蓮すいれん玉梅ぎょくばいだった。彼女たちは旗袍チーパオ(チャイナドレス)をまとい、深いスリットから白いふくよかな太腿が露わに覗き、赤や緑の布地が汗で肌に張り付いていた。下着を着けていない彼女らの秘めやかな場所が、スリットが開くたびに濡れた花弁のように見え隠れし、熱い滴が太腿を伝った。


 翠蓮すいれんは扇子を優雅に振って秘めやかな場所を隠しつつ、色っぽい視線を投げ、玉梅ぎょくばいは扇子で口元を覆いながら、艶やかな笑みで誘った。通りを歩く空海は彼女らの秘めやかな場所に目を奪われ、男のあそこが袴を押し上げた。最澄は顔を赤らめ、「南無阿弥陀仏」と呟きつつ、視線を秘めやかな場所から離せず、下腹部が熱くなった。阿倍仲麻呂は「なんたる絶景じゃ!」と叫び、男のあそこをそっと掴みしごきそうになるほど興奮した。


 空海は「最澄よ、これは密教の試練だ、心を制する修行の一環だ」と呟きつつ、秘めやかな場所の濡れた光景に喉が鳴った。心の中で「誘惑を観察し、心を制する試みだ」と自己正当化が始まったが、男のあそこが疼いて我慢できなくなった。最澄は「空海、我らは戒律を守る身だ、目を逸らせ」と言いながら、下腹部を押さえ、熱い香りに鼻を震わせた。「唐の文化を理解する一環だ」と言い訳を重ね、動揺が声に滲んだ。


 阿倍仲麻呂は我慢できず翠蓮すいれんに近づき、「美しいお嬢さん、金子きんすをやる、一晩犯させてくれ!」と絡んだ。60歳を超えているとは思えぬ若々しい笑顔と、朝廷で浮名を流したダンディーな色気が溢れていた。翠蓮すいれんは扇子で秘めやかな場所を隠し、「おや、そんな急に言われても、どなたか存じ上げませんのに」と焦らしつつ、太腿を擦り合わせ、秘めやかな場所から滴る熱い滴を見せつけた。


「ワシは倭国の貴族、遣唐使として大唐帝国の朝廷に遣わされた阿倍仲麻呂じゃ、そなたの秘めやかな場所に一目惚れした!」と熱っぽく語ると、翠蓮すいれんは目を細め、「おおかた、中国語にちいと訛がおありやな思いましたら、倭国からの親善大使様どしたか、おみそれいたしましたわ。わて、翠蓮すいれんと申します、揚州の遊女どす。『揚州瘦馬』(細身で優雅な美人)と呼ばれましてな、遊郭の美人の産地でござります。金子きんす次第で秘めやかな場所を開きますわ。せやけど、道端でナンパはおやめやす、置屋おきやで楽しんでおくれ。さもないと、素性の知れん枕探しの女性にょしょうに引っかかりまっしゃろ」と優雅に諭しつつ、蠱惑的な微笑みで彼を酒肆しゅしへと誘った。


 その夜、阿倍仲麻呂は翠蓮すいれんの寝所で彼女の秘めやかな場所に顔をそっと触れ、「ワシの男のあそこ、完全にそなたの虜じゃ!」と叫んだ。翠蓮すいれんは「阿倍様、お熱いことで」と笑い、旗袍チーパオを脱ぎ捨て、濡れた秘めやかな場所を彼の男のあそこに擦りつけた。彼は彼女を押し倒し、男のあそこを秘めやかな場所に突き刺し、激しく腰を振った。寝所に淫らな水音と喘ぎ声が響き、翠蓮すいれんは彼の耳をそっと舌で触れ、「もっと奥まで入れておくれ」と囁いた。阿倍仲麻呂は精を放ち、果てた後も彼女の秘めやかな場所を貪り、朝廷の金子きんすを使い果たした。酔っ払った彼は気づかぬうちに有り金を盗まれ、朝には財布が空っぽになった。


 慌てた阿倍仲麻呂は最澄に泣きつき、「最澄殿、助けてくれ、金を貸してくれ!」と懇願した。最澄は冷たく、「自業自得だ、戒律を守れぬ者に施しはできぬ」と拒絶した。困り果てた彼は空海にすがり、「空海殿、助けてくれ!」と土下座した。空海は渋々金子きんすを貸し、「これも衆生救済の一環か」と苦笑いした。


 阿倍仲麻呂は「さすが空海殿、お慈悲深い!」と感謝したが、その夜また玉梅ぎょくばいに会いに行き、「お嬢さん、今夜はワシの男のあそこで楽しもうや!」と絡んだ。玉梅ぎょくばいは「阿倍様、ほんまにお好きどすなあ」と笑い、彼の男のあそこを秘めやかな場所に導き、またも彼を懐柔した。彼は彼女を犯し、精を放ち、「こりゃ極楽じゃ!」と叫びつつ、再び金を盗まれた。



 市場の喧騒が一瞬静まり、風が不自然に止まった。空気が重くなり、どこからか甘い香りが漂い始めた。空海は経典を手に持ったまま立ち止まり、「最澄よ、何か異様な気配がするぞ」と呟いた。最澄は眉をひそめ、「確かに、これは仏法の試練を超えた何かだ」と応じ、袈裟をそっと掴み締めた。阿倍仲麻呂は酒杯を手に持ったまま、「何だこの気配は、女の秘めやかな場所の匂いがするぞ」と鼻を鳴らし、男のあそこが硬くなった。


 その瞬間、市場の空に薄い霧が立ち込め、インドのジャングルから飛来した二つの半透明の影が現れた。夢魔のスナーヤミラーとマイトリーイである。スナーヤミラーは「スナー」(濡れる)と「ヤミラー」(情欲と甘い吐息)を名に持ち、マイトリーイは元はインドの女性修行者だったが、スナーヤミラーに誘惑されて夢魔に堕ちた存在だった。彼女たちの琥珀色の瞳が妖しく輝き、半透明の体が月光に揺れて淫らな香りを放った。


 スナーヤミラーは女の姿で現れ、濡れた黒髪が肩に張り付き、半透明の肌が汗と蜜で光った。彼女の秘めやかな場所は熱い滴で濡れ、太腿を伝う滴が地面に落ち、淫靡な花の香りを放った。薄い衣が体にまとわりつき、スリットから覗く秘めやかな場所が脈打つように開閉し、誘惑の極みを漂わせていた。マイトリーイも女の姿で現れ、しなやかな肢体を晒し、半透明の肌が月光に溶けた。彼女の秘めやかな場所は熱い滴で濡れ、滴が太腿を滑り落ち、甘い吐息が彼女の周囲を包んだ。


 スナーヤミラーは空海に近づき、半透明の手を彼の胸にそっと触れ、「空海よ、わしは夢魔のスナーヤミラーじゃ、人間の女やなかばってん、神の如き幻影たい。わしの秘めやかな場所に触れても戒律は汚れん、犯してみんね、そなたの修行の証になるばい」と低く甘い声で囁いた。彼女の秘めやかな場所から漂う香りが空海の鼻腔をくすぐり、彼の男のあそこが袴の下で硬くなった。


 マイトリーイは最澄に近づき、半透明の指で彼の頬を撫で、「最澄よ、わしは夢魔のマイトリーイじゃ、仏陀さえわしの秘めやかな場所に溺れたばい。わしの秘めやかな場所を犯せば、悟りはそこを超えた先にこそある、試練として受け入れなされ」と柔らかく誘った。彼女の秘めやかな場所から滴る熱い滴が地面に落ち、淫らな音を立て、最澄の下腹部が熱くなった。


 空海は目を細め、「密教の深奥にはこのような試練もあるのか」と呟きつつ、スナーヤミラーの秘めやかな場所に目を奪われた。彼の心は「実体がないなら罪ではない」と自己正当化を始め、男のあそこが疼いて我慢できなくなった。最澄は眉をひそめ、「空海、これは罠かもしれぬ」と言いながら、マイトリーイの秘めやかな場所から漂う香りに鼻を震わせ、「仏陀も負けたなら、我が負けるのも修行の証だ」と言い訳を重ねた。


 阿倍仲麻呂は目を丸くし、「夢魔だと?ならばワシの男のあそこで試練を受けよう!」と叫び、スナーヤミラーに飛びついた。しかし、半透明の体に触れられず、彼女の秘めやかな場所に手がすり抜け、「何だこのふざけた幻は、犯せんではないか!」と憤慨した。彼は酒杯を投げ捨て、「ワシの男のあそこが疼いて仕方ないのに、どうしてくれる!」と地面を叩き、滑稽な姿を晒した。


 市場の群衆は夢魔の出現にざわつき、商人たちは荷物を放り出して逃げ惑った。スナーヤミラーは「こんね騒ぎも楽しかばい」と笑い、秘めやかな場所を晒して熱い滴を撒き散らした。マイトリーイも「人間どもの乱れ、ええ見物たい」と囃し、秘めやかな場所から滴る熱い滴で淫靡な霧を広げた。空海と最澄は互いに目を合わせ、「これが試練なら受けるしかない」と頷き合い、下腹部を押さえながら覚悟を決めた。



◯ 空海:32歳。

真言宗の開祖となる僧。密教の理屈で誘惑を正当化し、スナーヤミラーやエリナに溺れる。

◯ 最澄:38歳。

天台宗の開祖となる僧。仏陀の例を引き合いに出し、マイトリーイや翠蓮、玉梅に負ける。

◯ 阿倍仲麻呂:60歳超。

日本貴族。おっちょこちょいで、翠蓮に金を盗まれ、空海から金を借りる。

◯ スナーヤミラー:

インドから飛来した夢魔。女のなりで空海を誘惑。男性形態で稚児にも変化する。半透明の幻影。

「インドから来たけん、長崎弁みたいな中国語を喋るっちゃね」

◯ マイトリーイ:

インドから飛来した夢魔。元は女性修行者で女のなりで空海を誘惑。男性形態で稚児にも変化する。半透明の幻影。

「インドから来たけん、長崎弁みたいな中国語を喋るっちゃね」

翠蓮すいれん

長安の漢族女性。旗袍チーパオ(チャイナドレス)をまとい、阿倍仲麻呂を騙し、最澄を誘惑。

「揚州の生まれで長安に住んどるから、京都弁みたいな中国語を喋るんやでぇ~」

玉梅ぎょくばい

長安の漢族女性。旗袍チーパオ(チャイナドレス)をまとい、阿倍仲麻呂を再び騙し、最澄を誘惑。

「揚州の生まれで長安に住んどるから、京都弁みたいな中国語を喋るんやでぇ~」

◯ エリナ:

金髪碧眼の長安の女性。騎馬民族風の淫らな衣装で空海を誘惑。

「西域の北の騎馬民族出身だっけがら、東北弁みてぇな中国語を喋るんだず」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る