生きる勇気死ぬ勇気

甘川 明

勇気

今年の春高校二年生になる僕は今までいじめられていた。それも僕の外見や声、仕草など治したくても治せない、あるいは治せない場所に対しての陰口がメインだ。小四から始まり、中学になって収まると思ったら、収まる気配もなくて、そんな時救ってくれたのは先生と両親だった。すぐ気づいて救ってくれていた。終いには周りが話してるだけで悪口に聞こえてくるようになった。わかっている、悪口でないことくらい……でも、それでも、悪口に聞こえてしまうのだ、なんでだろう、何故だろうと思えば思うほど死にたくなる。

僕は何回も死のうとしたが救ってくれる人がいると気づいてやめたのだが、高校に入り反抗期になって、親に反発しだしたある日僕は家を飛び出し近所の川へ向かった。

僕は水面を見ながら靴を脱いだ。そして欄干(らんかん、橋のフェンスのこと)に足をかけた。

かけたのだが、怖くなり一旦かけた足を下ろした。そしてまた水面を見て心を休ませて、もう一度欄干に足をかけ欄干の向かい側に足を置こうとした。がしかし欄干が思ったより高く、股げなくまた諦めた。が、、、最後にもう一度と欄干の上に両端をひっかけて乗った。そのまま前に落ちようとしたが、怖さが増し、鼓動は止まることを知らず、『ドックンドックン』と鳴っている。落ちようとした途端欄干に両手で落ちないように固定してしまった。怖かったのだ、鼓動も止まらず、これで救われると思っても、思っても、怖いのだ。

その時、僕にはまだ死ぬ勇気がないと知った。生きる勇気もなく、死ぬ勇気もない、両方の勇気が出ないから僕は仕方なく生きる。と誓った。何度も何度も死のう、こうやったら死ねると思っていたのに、いざやろうとすると勝手が違う、怖いのだ、心臓の高鳴りで周りの音も聞こえなくなる始末。その恐怖に打ち勝ったものだけが『死』という救いの道に進めると思う。僕はまだ勝てないからしゃーなし、しゃーなしね?生きるしかない。

これを読んでちょっとでも『生きる勇気』を貰えたら光栄に思います。


自殺は救われるかもしれない……でも『怖い』という感情がまだ残ってるなら、それならもうちょっとだけ生きてみよ?……死ぬことは悪くないけど、『逃げ』だと思われることもあるからさ……ちょっとだけ、しゃーなしでもいいからさ生きてみよ?

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生きる勇気死ぬ勇気 甘川 明 @Kam22

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