初のSNS

起きたらガチで筋肉痛がつらいんだが?

そりゃそうだ。朝から急に準備体操もせずランニングでもしたら筋肉痛でもするよ。


「…体を起こすのだけで一苦労だ」


本当に痛い。

特に太もも。まるで階段を登るたびに筋肉が「やめてぇぇ!」って悲鳴を上げてる。


「…明日、どうしよう」


結局、明日もランニングをしたのだが、足の痛みは引くどころか、むしろ悪化した。













ある日のこと、俺はネットで筋肉痛の緩和の仕方を検索していたのだが、そこでふと思ったのだ。こいつ…


SNS


俺が見る限りでは、恐らく動画配信サイトだけだ。

しかも見るジャンルはゲーム実況だ。


そこで俺は、流行をつかむためにさまざまなSNSアプリをインストールした。アカウントを作るので一苦労したが、これでついに完成した。


「…前世の俺でもあまりSNSしてなかったが、大体どんなものをみんな上げているんだ?」


気になったので、最初は登校すると24時間で消えるストーリーという機能を使用してみた。


「…凄いな、みんな楽しそうだ。特にこの巨大デザート、食べきれるのか?」


俺が見ていたアカウントは、どうやらスイーツについて発信するインフルエンサーのページだったらしくて、見てみると様々なスイーツが紹介されていた。


見てみると近所のスイーツ店のことも紹介されていた。


「…行ってみるか」


俺はそのスイーツ店に向かうことにした。












人が混み合っているスイーツ店、俺は行列を並びながらどんどん順番を待っていた。そしてついに俺が座席に案内されたので、メニューを手に取り何を食べるかを考える。


真っ先に目に飛びついたのはこの『巨大スイーツパフェ』というものなのだが、流石に俺一人じゃ食べきれる自信がない。妹でも連れてこればよかったと今更後悔してしまう。


「…どうやって作ってんだ?」


そう思いながらもスイーツを確認していると、ひとつの美味しそうなスイーツを発見した。


「…チョコをふんだんに使用したチョコタルト?美味しそうだな、これにしよう」


俺はチョコタルトを注文すると、幸いにそれは早めに届く。


「…こう撮ればいいのか?」


俺は初めてのSNSの投稿のために写真を撮ろうとしているのだが、どんな角度で写真を撮ればよいかが分からない。


「…まぁこんなもんでいいだろう」


写真を撮った後は、ちゃんとタルトを美味しくいただく。一口食べた瞬間、ビターなチョコの香りがふわっと広がり、しっとりしたタルト生地が口の中でとろけていく…これは、反則だ。


(次は妹を連れてこよう。いや、むしろ予約しようか…?)


俺はおそらく、この店の常連さんになることは確定したと思う。


余談なのだが、このスイーツをSNSに投稿したら一気に話題になった。

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