第4話 他人を餌食にする人の目を見た話

 私は子供の頃から目がものを言うという話を良く聞かされてきていて、大体相手の目をよく見ます。霊感のある人というのは左右の目が結構違うものを見ているとか、赤ちゃんは喋ることができなくても目で喋るとか。

 視線には電磁波が含まれるから見られてるものはわかる、とか。

 若者が20歳くらいの時に出会ってしまうマルチ。喫茶店に呼ばれて話をされる例のあれです。

 これに同級生がハマってしまったとき、私は彼女の言うところについてってでも説教して抜けさせようと決意し(武闘派なので)結局別のとても優しい友人に止められました。

 そして今でも尊敬するある方に電話で抜けるように説得してもらいました。私もその時は若かったので電話に出て泣きながら説得したけど結局その子、マルチは抜けなかったんじゃないでしょうか。その方も、もうこの子は抜けられないだろうと言われました。

 友達とかも絡むから途中でやめられないし、マルチ側もわざとどんどん人を孤立化させるそうです。これは行くと絶対加入させられるので行かないようにともおしえてもらいました。


 何年か後にマルチのリーダーみたいな人たちとたまたま話さざるを得ない機会を得た時の話です。

 見た目は眉毛を剃ったいかつい顔の人とホスト風の人。二人とも声はすごく感じが良いです。で、ふとその目を見た時目が黒い!!という衝撃を受けました。よくみると瞳孔が昼間なのにかなり開いてるんです。


 後でよく考えると、これは結局獲物を狙ってるから瞳孔が開いてしまうということなんですね。蛇が獲物が近くにいる時に似た爬虫類みたいな目なんです。でもみんな声だけ聞いてるからどうもわからないみたいで、見てると結構無茶苦茶な要求が通るんです。

 恋をしても瞳孔は開くんですが、他人を餌食にしようとする人のこの黒い目はとても冷静です。

 私は学生のあの時、あの時の同級生の目もこうだったなぁと思い出しました。

 細目であまり目の印象がないタイプだったのに、あの時はすごく黒く見えた。

 もうあの子の中で私は同級生ではなく一つの資源に過ぎなかった。

 ちなみに、自分を守ろうとしている人もそうなります。もし周りの人の目が黒く感じたらよくよくその人の行動を見てみてください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る