二階の窓辺から景色を眺めるのが好きな私。そこから見えるのは住宅街、額ほどの庭、桜、新婚の松下さん。
落ち着いた上品な口調で語られる日々。だけど、新婚夫婦の熱い関係をよく観察してたり、前夜に何があったか悟れるようにまでなっていたり。その様子に「あらまあ」となりました。手で顔をおおいつつ、ついつい一緒になって指の隙間から見ちゃう。面白かったです。
本棚の高いところにある本といい、全部見られてますね。
途中で「おや?」となり、さらに読み進めて再び「ん?」。その仕掛けも楽しかったです。それまでのあれこれが腑に落ちて、何度も読み返しました。
クスッとしたり、あたたかくなったり。心地よくて、描かれていない時間にまで想像が膨らむ素敵な作品でした。