狙撃者

Kei

狙撃者

ここに身を潜めてもう2時間になる。やつはまだ姿を見せない。


長い間、この時を待っていた。


この機会を逃せば次はない。

確実にやらなければならない。失敗したらやつは姿を隠すだろう。

チャンスはこの一度だけだ。


腕が重い。も特別にしつらえたものだ。確実にやつを捉えるために。


標的を仕留めたら速やかに離脱する。保身を考えない狙撃者などいない。

俺にしても、できるならそれに越したことはないと思っている。


しかし今回はセオリー通りではない。ケースの重要度が違う。

目的を達することができたなら、最悪、逃走は放棄してもかまわない。企てを阻止できるなら、俺の犠牲など安いものだ。





やつが出てきた。 そしてもうひとり…


まだだ…


 立ち止まる瞬間まで待て…


  指をギリギリまで絞って…



   ——今だ



パシャ パシャ



やっぱり…


夢だ…  夢であってくれぇ


何回も何回もレスくれたじゃんか!あれは嘘だったの?ピヨりん…


い、一体いくらつぎ込んだとおもってるんだよ!このバズーカ砲カメラに!!

ただ、ただ… ピヨりんのスマイルを撮るためだけに買ったんだぞ… キミのいちゃこら現場をおさえるためじゃない! 去年の俺に教えてやりたいよ! ああっ


『Keiくん♡ 会えてよかった♡』? 誰だよそいつ!


どうして…


心を鬼にしよう…

週刊誌に持ち込むんだ。こ、公益通報だ、これは!



… …


いや…ダメだ。俺にはそんなこと、できない。

心から愛した女性ひとじゃないか。だったら幸せを願ってやるのが男じゃないのか?



?!



誰だ! そこにいるのは!


…お前、同担拒否の くり坊@ピヨおんりぃ じゃないか。そうか… おまえも張ってたのか…


おい、泣くなよ。俺だって泣きたいんだよ!泣いてるんだよ! くそっ



なあ、飲もうぜ。俺が奢るから。



同じ女性アイドルを愛した俺たちは、夜の繁華街に向かって歩き始めた。

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狙撃者 Kei @Keitlyn

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