BLACK

秋桜みりや

BLACK


出会ったことを

奇跡や運命と

呼んでいいのか

僕にはまだ分からない


こんな日々のことさえも

いつか君は

「思い出」なんて

呼ぶのかもしれない


変えるために

変えられるために

好きでいるわけじゃない

ただこの先も本当の僕は

ありのままの君が

好きだってことを

言える自分でありたい



その時

差し出してしまうのは

自分の希望なのか

それともこの右手なのか

そしてつかむものは

未来か理想かそれとも…


こんな感情さえも

いつか君は

「愛」なんて

呼んでくれるんだろうか


変わらないために

変わらせないために

愛されたいわけじゃない

ただこの先も

本当の君には

ありのままの自分で

いられるような

そんな関係でありたい



タイムリミットが

近づいてきている

星も見えない帰り道


「真実は

 はっきりさせておくべきだ」


「本当の優しさは

 あと腐れない」


なんて言う

君の瞳は

全てを光へ

吸い込んでしまいそうな

そんな黒だ



変えるために

変えさせるために

愛したいわけじゃない

ただこの先も

僕たちにしか作れない

かけがえのない存在と

言える僕たちでありたい



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

BLACK 秋桜みりや @mrycs0219

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る