Page.27 「迷走、忠告、そして決戦。」
冒険26日目、カルテット出発して3日目。
「ねえ、みんな!陸地が見えてきたわよ!」
「まじか!よぉし!全員で進行方向と逆に息を吹け!」
『わかった!ふぅ~~~!』
「なにしてんだ?お前ら。」
「え?ちょっとでも風を吹かせればちょっとは進むかと思って。」
「そういえばここの団長は時々馬鹿になってるんだったな・・・。」
「そうだな。」
陸地の影を追って向かっていくと俺たちの船くらいしか入れない森の道が現れた。
そこには。【ようこそ!】としか書かれていなかった。
「どうする?ここ入ってく?それとも別の場所へ行く?」
「ちょっとここで座礁しちゃったら大変そうだから別の場所がないか見てないか?」
「珍しく頭いいこと言うじゃないか?それには俺も賛成だ。」
「じゃあ、もうちょっと先行ってみるか。」
そういう感じで対岸をめぐりながら船を進めると似たような道があるだけだった。
「もうこういう道しかなさそうだからここを行くか?」
「そうだね。じゃあこっちへ行こう。」
座礁を注意しながら船を進めていた。しかし・・・。
「うわぁ。」
「いやぁ。」
「どひゃぁ。」
『ねぇ。これ・・・。大丈夫?船壊れないかな・・・。』
「わからない・・・。信じよう。この船を・・・。」
相当ボロボロになってしまった。すると少し開けた場所に出た。
岸辺に船をつけられそうなとこがあったので船をつけておりていた。
「これは結構ボロボロになったな・・・。どうしよう・・・。」
「どうにかして船を直さないと出るときもな。」
「そこで何をしている!ここをどこだと思っている。」
振り返るとエルフの集団に囲まれてしまっていた。
「もうしわけない。俺はオレズノート・リヒンっていうんだ。船が壊れてしまったんだ。俺らに攻撃の意思はない。」
「その通りだ。少しここの場所を借りて船を直させてくれないか?」
「ダメだ!ここは神聖なるエルフの森である。いかなる理由があれど外界の土を踏んだものにこの地は荒らさせない。」
「なんでだよ!わかった。船の上で修理をするからここで直させてくれ。」
「断る!我が『杜神』として最後の通告をいたす。今すぐここを立ち去るか。ここで森の養分となるか選択せよ!」
「だめだ・・・。こいつら話が通じない。」
「リヒンどうするんだ・・・?」
「意味が分からないがここを立ち去るか・・・。エノ、船を出してくれ。」
「それがね・・・。座礁しちゃって動かないみたい・・・。」
「・・・。」
『え~!』
「もうしわけないが少し待ってくれ。今すぐ・・・。」
「ダメだ。時間いっぱいだ。皆のもの!侵略者たちを撃ちとれぇ!」
そこからエルフたちの攻撃が始まった。
「くそ。聞き分けができないやつらはこれだから困る。リヒンどうする?」
「攻撃されてしまっては仕方がない。火炎魔素、雷電魔素は使うな?森が燃えては意味がない。魔素はあまり使わず、あいつらの力を抑えればいい!」
『了解!』
そこから、エルフたちとの魔法VS捨て身の戦いが始まった。
「ふははは。楽しそうなことをしてるではないか?混ざってもいいか?」
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