第10配信 宿命の対決——血塗られた戦いの先に
「クソが……!」
俺は全力で剣を振るう。
セリスの不敵な笑みを見ながら、その動きを追う。
「お前、絶対に許さない!」
俺の言葉が空間を切り裂く。
だが、セリスは動じずに、冷徹な目で俺を見つめていた。
「お前は相変わらずだな、黒崎。でも、今はもう遅い。お前の力なんて、所詮こんなものだ」
セリスは軽やかに俺の攻撃をかわすと、すぐさま反撃に転じる。
その一瞬で、俺の腹に激しい痛みが走る。
「ぐっ……!」
刃が俺の腹を切り裂き、血が流れ落ちる。
だが、痛みを感じる暇もなく、俺は素早く一歩後退して間合いを取る。
「ふん、まだ動けるか」
セリスは舌を出して軽く笑った。
その姿が、どこか冷徹で、まるで人間ではないかのように見える。
[視聴者] うわあああ! もう戦いは激しすぎる!
[視聴者] セリス、やっぱり強すぎる!!
[視聴者] 黒崎、負けるなよ!
「……お前がそんなに強いってことは、もう分かってる」
俺は息を整え、再び立ち上がる。
血が流れる痛みがじわじわと広がるが、それを感じている暇はない。
セリスを倒すために、俺は戦い続けるしかない。
「でも、俺だって……負けたくない!」
俺は剣を握りしめ、目の前のセリスをにらみつける。
その瞬間——
セリスの顔が一変した。
「……やるじゃないか」
そして、彼は後ろに一歩退く。
その動きに、一瞬の隙が生まれた。
その隙を見逃さず、俺は再度、全力で駆け寄る!
「死ねぇぇぇぇ!!」
剣を振り上げ、全ての力を込めて一撃を放つ。
その瞬間、セリスの顔に一瞬だけ焦りが浮かんだ。
だが——
「無駄だよ」
セリスは冷静にその一撃をかわし、さらに前に飛び込んできた。
その動きの速さに、俺は反応が間に合わない。
「……!」
セリスの剣が、俺の肩を切り裂く。
再び血が流れるが、痛みを感じることなく、俺は必死にセリスを振り切ろうとする。
[視聴者] これ無理だろ!? もう黒崎の体、ボロボロじゃん!
[視聴者] セリス、マジで化け物か!?
[視聴者] 黒崎、頑張れ!!
その瞬間、俺の中で何かが弾けた。
俺の怒り、悔しさ、そして決意——
すべてが一つになった。
「まだだ……!」
俺は再び、セリスに突進する。
だが、今度は違う。
セリスが手にしている剣は、俺が想像していたよりも重い。
その剣を振るうセリスの腕に力強さはない。
むしろ、その動きが少し鈍くなったように感じる——
[視聴者] 黒崎、もしかして!?
[視聴者] セリス、疲れてきてる!?
[視聴者] これはいける!!
「今だ!!」
その瞬間、俺は再び全力で突っ込む!
そして、セリスの剣をかわしながら——
俺の剣が、セリスの腹を深く切り裂いた!
「ぐ……!」
セリスが驚きの声を上げる。その表情に、初めて恐怖が浮かぶ。
「お前の負けだ」
俺は冷徹に言い放つ。
セリスの体がぐらつき、膝から崩れ落ちる。
[視聴者] きたあああ!! 黒崎、勝った!!
[視聴者] マジで激アツ!!
[視聴者] 最高の展開だ!!!!
セリスは地面に膝をつきながら、うつむいて口を開いた。
「……まさか、お前がここまで来るとはな」
「お前の野望は終わりだ」
俺はセリスを見下ろしながら、冷たく告げる。
「これで、全て終わりだ」
その時、後ろから騎士団が駆けつけてきた。
団長が俺の前に立ち、セリスを取り囲む。
「黒崎、ありがとう……お前がいなかったら、俺たちはどうなっていたか分からない」
「……」
俺は無言で頷く。
だが、心の中で確信していた。
これが、俺の戦いの始まりに過ぎないことを——
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