第67話

笑顔で小首を傾げるひなたからは、拒否できないオーラが撒き散らされている。


まぁ、ここまでさくらさんに近付くことが出来たのもひなたのお陰だし。

ここまでしてもらっているんだから、あとは俺自身が頑張らないと…。




昼休みの終わりを告げる鐘が鳴り響く。


手をひらひらと振って去っていくひなたの後ろ姿を見送りながら、人知れず奮起した俺だった。




















ひなたが言っていた時刻まで、刻々と近付いてきている。


五時半に家の前に迎えに来てくれるように彼氏に頼んだ、と言っていたひなた。






「え~、そうなの?ハルコちゃん」


「は、はい…」


「そうなんだよ~!意外とやる子でしょ?」






姉妹に囲まれて、もはや日常と化している世間話に溶け込む俺。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る