第2話 警察、無能すぎないか?
「どいた、どいた。警察だ!」
「私は探偵です。捜査の協力をしますよ」
「お前の手助けなんていらない。それに、これは自殺だ」
「いえ、殺人事件です」
ミステリーでよく見る光景ですね。ただ、ちょっと待ってください。警察が無能すぎませんか? たとえば、首吊り自殺に見せかけたとしても、吉川線(被害者が抵抗した時に、首につく爪痕)があるんですよ? 警察が見逃すなら、日本は犯罪者天国になってしまいます。これは困った。
要するに、探偵を引き立てるために警察が無能扱いされるわけです。なんてかわいそうなんでしょう。
雪山の山荘でない限り、警察が捜査します。その場合は鑑識をはじめ多くの人物が関わります。その上で、殺人か自殺かが判断されます。パッと見て判断はしません。
では、どうすれば無能にならない程度にして、探偵を引き立てればいいのでしょうか。
一つ目は警察と探偵が協力関係にあるパターンです。相談者が殺された探偵が、関係者として事件捜査に関わる過程で、警察が情報提供をするのです。そして、それを加味して推理する。これならば、自然に探偵役を引き立てられます。
二つ目はワトソン役よりは少し賢くすることです。ワトソン役は一般人の知識量です。そうでなくては、読者が置いてきぼりになります。誰に感情移入すればいいか、迷子になります。ですから、ワトソン役は一般人でなくてはなりません。そして、彼より少し賢く警察を描きます。その上で、探偵役を賢くするのです。誰かを貶めて引き立てるべきではありません。
まとめ
・殺人事件か否かはすぐに判断されない
・誰かを貶めて探偵役を引き立てない
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