倭国篇三十一『出発前夜』
横浜出陣前夜
「どうした?
「言わずとも分かっていますよね?
「そうだな……。嫌いなんだよ、ヴァンパイアが。私は二百八十年生き、色々な種を見てきた。人間は
山南敬助は斎藤一と目を合わせる事なく、冷たい星空を仰いだ。
「人間もヴァンパイアも同じです。どちらも
斎藤一のあまりにも真っ直ぐな目に、山南敬助は涙をこらえた。
二人が屯所に戻ると、会議の為全組長が集合していた。
「おー!何処へ行ってたんだよイッチ、ガラシャ様!」
「総司……お前を初めての食事にしてやろうか?」
「ヒ、ヒィィイ!!すんませんした!!」
「がらしゃ?食事??まぁいいか。さて、皆集まったところで、明日の作戦をおさらいしておこう!」
京都【留守番】
二番隊『永倉新八』
四番隊『松原忠司』
七番隊『谷三十郎』
横浜【一陣】
[近藤組]
局長『近藤勇』
一番隊『沖田総司』
三番隊『斎藤一』
『武田物外和尚』
横浜【二陣】
[土方組]
副長『土方歳三』
総長『山南敬助』
六番隊『井上源三郎』
九番隊『鈴木三樹三郎』
「我々新撰組はこの布陣を敷く!なお、尊王攘夷志士
「うー寒っ」
気が付けば俺様はあの丘に来ていた。
〖銀の
古文書ティマイオスって何だ?
破れた
暗号『おきた』とは何だ?
俺様は一体何者なんだ?
自分の事を何にも知らねぇじゃねぇか……
暗号を思い出さなきゃ、
「
横浜で見る月も、こんなに綺麗なのかなぁ?
「隙だらけだぞ、ワン公」
「あれ?イッチ、こんな所へ何しに来た?」
「それは俺の
イッチは俺様の隣に並ぶと、月を見上げた。
その姿たるや、ため息が漏れる程絵になる『いい男』で、時尾が惚れたのも分からなくはねぇ。
「総司。恐らく、お前が頭を悩ませたところで思い出せる代物では無いのだろう。俺達に出来る事は、異国人をぶっ倒して時尾を取り戻すだけだ。自分達の為に、そして国の為にも」
「ああ、そうだな」
「よし、屯所へ戻ろう。明日は長旅だ」
イッチは……斎藤一は本当に強い男だ。時尾を攫われ、右腕が使えなくなっても弱音を見せねぇ。それどころか俺様の事を慰め、
屯所が近づくに連れ、玄関に人影が見えてきた。当然イッチも気付いている。
ソイツは物凄い勢いで迫ってきた!!
さ、殺気!!速い!!
「ドワァッ!!」
油断した!!俺様は体当たりを喰らい突き飛ばされた。
「おきぃたぁぁ!!ワシという
「モ、モツゥ!!夜遊びだ!?馬鹿言え、イッチと月見だ!な、イッ……って居ない!!あんにゃろぉ!!」
その後、モツは山南さんに確保された。
俺様も何とか、無事、床に着いた。
そして、出発の朝……最悪の急報が届く。
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