アレキサンドライト
@wakakusapanda
第1話
異世界転移
目を覚ますと、アキはどこか見知らぬ場所にいた。輪郭のわからない真っ白な部屋に湿った部屋に自分一人。その光景に、アキはしばらく状況を把握できなかった。
「俺、死んだの?」
トラックに跳ね飛ばされて死んだと思い出し、やっとその現実を受け入れる。そして、どこからともなく声が聞こえる。
「アキだね。混乱してるようだけど心配しなくていい。僕は神、君に契約を持ちかけるためにここに来た。」
「契約?神?」アキは呆気に取られながらも、強気に言い返す。「俺が生き返るためには、何かしなきゃいけないのか?」
神「君が異世界に行き、アレキサンドライト破壊すること。それが僕の願いだ。」
「アレキサンドライト?」アキは困惑した。「それ、宝石を破壊すればいいってことか?」
「まぁ、そんな感じだ。」神は少し微笑んだ。「だが、それは簡単なことじゃない。その世界では、アレキサンドライトは秘匿され、宗教的に重要な意味を持つものだ。簡単な仕事じゃないだろうが、君に頼みたい。」
「それを自分でやらないのはなんでだよ?」アキは不満そうに問いかけた。
神は少し困ったように答える。「まぁ、ゲームみたいなものだよ。君にも悪くないだろう?」
アキは少し考えたが、結局「生き返るためなら、やってやるよ。」と答える。
「いいね!」神は嬉しそうにうなずいた。「特別サービスだ。君には良い場所に転移させてあげるよ。」
次の瞬間、アキは強い力に引き寄せられるように感じ、目を閉じた。
⸻
目を開けると、そこは広大で荘厳な浴場だった。
「誰!?何をしているの!?」
そこには入浴中の少女がおり、大声で叫ぶ
その声に反応して、数人の女性が駆けつける。アキは一瞬何が起こったのか理解できず、ただその場に立ち尽くした。すると、少女が何かを唱える。アキはその場で気を失ってしまった。
⸻
目を覚ましたアキは、ひんやりとした石の床に横たわっていた。手足は拘束され、周囲は薄暗い牢獄だった。どうやら捕まってしまったようだ。頭の中で混乱が渦巻く。
「なんだよ、ここは…」
すると、重い扉の音が響き、牢屋の前に真っ白な衣服に身を包んだ少女が立っている。先ほどの少女に間違いなさそうだ。
「お前が、教会にどうやって侵入したのかを説明しろ。」
その声に、アキは考える。何を言ってもこの状況を打破できる方法が思いつかない。 「気がつくとあそこにいたんだ。」苦し紛れの言い訳をする。
「嘘をつくな。」少女は冷たく言い放った。「そんなことがあり得ると思っているのか?どうやってここの警備を掻い潜ったのかを教えろ。碌なことにならないぞ。貴様には国家反逆罪の疑いがかけられている」
アキは困惑する。「「国家反逆罪??覗きがか?
いやまてよ、個人の浴場にしては明らかにあそこは広かった。こいつはお姫様とか?いやならこんな牢屋にはこないはず」」
口を閉ざすアキに少女はさらに詰め寄る
「ここでは私以外は魔法は使えん。貴様の魔力も全く検知できなかった。一体どんなからくりを使って沐浴場に入った?早く話さないと拷問官を呼ぶぞ」
それを聞いたアキは震える「「くっそー何がサービスだよ。。。最悪だよあのクソ神」」心の中で悪態をつくがひとつ疑問が頭をよぎる。
「「こいつの発言からしてここは随分重要な施設であそこはその沐浴場、、、それにあの神の発言、、、」」アキは一つの答えに辿り着く
少女は開かれた様子で話す「はぁ、、、まあいいわ。すぐに話したくなる」
少女が部屋から出ようとしたその時、アキは大声で呼び止める」
「「一か八か、どうなっても知らん、こいつの注意を引くんだ」」
「アレキサンドライト」にやりとアキが呟く
少女は振り返り大きく目を見開いて驚愕の表情を浮かべる。
アキは続ける「神に啓示をうけた、アレキサンドライトについて重要な話がある」
アレキサンドライト @wakakusapanda
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