第17話

痛む身体を必死で抱きしめながら、飛びそうな意識を繋ぎ止め。




あたしは汗をぬぐうのも忘れて、目の前の金髪に視線を向けた。




「お疲れ」




「は?」




「マジでお疲れ。ほんとお前、よく頑張ってると思う」




「……」




「いやー、最近の女子ってえげつねぇな~」




いや、そんなのどうでも良いよ。



あたし今やばいんだって。




「今って男がウサギっぽくねぇ?んで女が豹な、女豹。えげつね〜コトしまくる女」



「・・・・・・」




「現に“草食系男子”なんて言葉があるんだぜ?まっ、俺は“ザ・スペシャル肉食系男子”だけど。普通の肉食系男子とは格が違うから。そこんトコ、頼むな?」




「……」





べらべらべらべら……




金髪男の言葉がグルグル脳内を回っていく。




それは暑さのせいか、閉じそうな瞼のせいか。

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